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「ほんっっとにスミマセン。」
「謝らないで下さい。逆にこっちの方が申し訳ないです。お時間とか大丈夫でしたか?」
「それはもう、別に。後で妹達に言っときます。」
それは良かったと言うと、少し口を緩めた。
お兄さんと私の目線は砂場で遊ぶ妹さん達。私達はベンチに腰掛けている。夕日がキラキラしてて心地良い。誰かさんを思い出すけど。
あの後、公園で少しだけ遊ぶという事になった。お兄さんは最後まで申し訳ない様にしてた。まぁ、現に今もだけど。
「いつも面倒を見てるんですか?」
「ええ、まぁ大抵親代わりって感じっすかね」
「というか敬語外して下さい。多分俺の方が年下…」
「え?!うそ、」
中3です。と告げられて軽いカルチャーショック的な気分を味わった。老けてるとかじゃなくて、威圧感的なアレが…………。
「なら、その、私も高一だし。大して年齢差無いから敬語外してよ。」
「おぉ、一個上か〜」
早速タメかい。と思ったけど、大して気にならない。
「ここら辺の学校?」
「うん、えっと、お兄さんも?」
「ぷっ、はは、三ツ谷でいいよ。」
「三ツ谷くん…………」
なんかバカにされた。
未だにちょっとクツクツ笑っている。お兄さんって呼んだのそんなに変かな…?
「三ツ谷くんは、エラいね。三ツ谷くん位の年齢って今が1番忙しい時だと思うのに……。」
凄いねぇ。
「まぁ、アイツらにも無理させてるし、俺だけってのも報われねぇよ。」
凄いねぇ。器が広い人ってこういう考えするもんなんだ。私なんて自分の事で手一杯で他人を想う余裕なんてないのに。
所詮ちっぽけな人間だなっと自負する。
「あー、でも最近あぁ言う我儘も増えてきてて、ちょっとしんどいかな。」
「女の子は皆可愛くなりたいもんだもんね。私もそうだったよ。お洋服が欲しいサンダルが欲しい。アレが欲しいコレが欲しい……三ツ谷くん、これからもっと大変だ。ふふ、」
「だァー、そっか〜ははっ、」
酷な事を言っているのにどこか素直で快活に笑う顔が綺麗だと思えた。
少し2人でアレコレ話してると、妹さん達。曰くルナちゃんとマナちゃんが砂場からコチラへトコトコと走ってきた。
「あ〜!!コソコソ話してる!」
「ずるい!」
「ふふふ、」
「してねーよ…」
ルナちゃんとマナちゃんは私達の間に入り込む様に座り込んできた。小さい子は可愛いなぁ。よく見ると手もまだ小さいし、子供の匂いがする。
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作者名:麦の丸。 | 作成日時:2021年8月25日 23時