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"何故こうなった"
と思うのは少なからず誰しも平等に分け与えられた感情の1種である。
でも、俺は時に人より5倍くらい感じていると言っても過言ではない。
『はぁ………………。』
俺は俗に言う陰キャという者に値するのかもしれない。人見知りで自分から接点を持とうとしないのが、1番の要因だろう。
1年の時は同中が多からず居たので安心していたら、このザマね……
『はぁ……』
「ねぇ、さっきからため息着くのやめてくんない?」
肩をガクリと落としている定か、前の席に座っていた人から声を掛けられた。身体は動かず目線だけ送る。
「俺もさ、友達と離れたんだ。仲良くしてよ。」
『そうなんだ。名前……なんだっけ。』
「田中。田中○○。よろしく。」
「そう、俺はAA。よろしくな田中。」
田中と名乗るモブらしいモブは後に、俺の友達と言える仲になった。
顔も声も勉学も全てにおいて凡人。つまり、田中の顔は捉えようが無いほど特徴が無い。
ほら、なんだっけ。そうそう、人間失格とかで見た筈だ。目を伏せるともう顔を思い出せない様な……そんな奴。
「そういや、このクラスって黒羽快斗が居るんだろ?俺アイツ苦手だわ。」
『黒羽って言や、マジックする奴か。俺たちじゃ属性的なのが違うもんね。』
田中曰く目立つ行為が嫌いらしい。同感。
最近では高校生が変な蝶ネクタイつけて新聞に乗ることはザラになってたり。世間ってのは変わっちまったらしい。
「お前は何年生きてんだ。世間は変わったかもだが」
『エスパーかな?俺、デパートに行った時変な占い師から精神年齢36歳って言われた。』
「そりゃお前、嘘だって言いきれないな。だって靴に新聞紙突っ込んでそうなんだもん。」
相変わらず田中は失礼な奴だ。靴に新聞紙を詰めるなんて…………。
今度の雨の日からは辞めようっと。
"""Aの精神年齢は36歳だった"""
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作者名:麦の丸。 | 作成日時:2021年4月17日 0時