遠回りの先に（Jesse×Hokuto） (ページ12)

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12. ページ12

ジェシーと付き合い始めてから大きく変わった事が沢山あった。

まずクラスメイトの態度が変わった。

元々空気のように扱ってきたクラスメイト達が最近になって話しかけてくれるようになったんだ。
理由を聞くとどうやら雰囲気が柔らかくなったかららしい…

…そのことをジェシーに言ったらちょっと嫉妬してたけど…笑

また初めての体験を沢山教えてもらった。

今まで恋人なんていなかったから毎回ジェシーにエスコートされながらもベタなデートコースに行ったり、
放課後一緒に勉強したり、手を繋ぎながら帰ったり、
キスしたり、、、そしてそれ以上の事も…した。

なんも知識がなかった俺は毎回何かある度に樹や京本先輩のアドバイスを貰いながら自分なりに精一杯ジェシーの恋人として恥じないように努力した。

…幸せだった、、
いや”幸せ”なんて言う言葉で言い表さない。

ジェシーは俺の全てで俺の太陽だった。

”北斗”

彼から名前を呼ばれるだけでそれだけで…
俺は良かった…

それだけで良かったのに………

何故…俺は彼の全てを奪ってしまったんだろう？

ピコンとメッセージが届いた時の音でふと我に返る

…さっき見た夢のせいでもう忘れなければならない
過去を思い出してしまった。

黒「こんな朝早くに誰だよ…」

夢のせいでよく眠れなかったための寝不足と朝早い時間だと言うこともあって不機嫌だった俺は思わず悪態をついてしまった。

メッセージのアプリを開くとそこには懐かしい名前からのメッセージが届いていた。

(今日空いてたら夜サシで飲みにいかね？)

俺は少し悩んだ末に行くと言う連絡だけ入れて、
家を出た。