遠回りの先に（Jesse×Hokuto） (ページ2)

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2．ページ2

9年前、俺の人生が変わった。

当時、高校2年生という人生の中で1番楽しい時期に
人生の歯車が狂ったんだ。

楽しい…と言っても俺の高校生活は彼と会う前までは
どん底だった。

元々暗い性格な上、友達を作るのが苦手だった俺は
高校に入ってからしばらくしても恋人は愚か友達すら1人もいなかった。

そんな時に彼に出会ったんだ。

彼、ジェシーは太陽のような存在だった。
アメリカ人と日本人のハーフな彼はいつも明るく笑顔で変な笑い方をしていて、所謂陽キャでクラスの人気者だった。

…俺とは正反対な存在

そんな彼と俺の出会いは正直言ってそんなに大したものではなかった。

その日はたまたま俺が日直で先生に日誌を届けに行こうと職員室に向かっていた。

曲がり角を曲がろうとすると突然強い衝撃が当たって俺は倒れてしまった。

赤「ごめん！！！…大丈夫？」

これが俺とジェシーの出会いだった。

黒「あっ……大丈夫…」

そう言って俺は逃げるようにその場から立ち去った。
こういう時、自分のこの性格を恨む。

…もう少し愛想良くしとけば良かったな…

それからしばらくしてこんな出来事があった事すら忘れていた頃にジェシーは何故か俺の所へやってきた。

赤「あっ！君だよね？？この間ぶつかっちゃた子！」
黒「は、はぁ」

こんな俺に話しかけてくるやつなんていないし、ましてやあの人気者のジェシーが俺に話しかけている事にクラスメイトは全員驚いている。

赤「あのさ！友達になって欲しいんだけど！」
黒「……はい？」