29人目 ページ29
｢きっとそれは、Aが嫌になったのかもね｣
マーサにウィラとフィオナのことを告げると
彼女は私に寄り添ってくれた
｢Aは悪くないの、彼女たちが悪いのよ｣
何時もだったら
ナワーブが私を捨てて選んだマーサが
ただただ羨ましく見えていたのに
今は
凄く助けられている
『私、…友達がいた事…なくて』
此処へ来るまでの間
友達と呼べるものは一人もいなかった
裏切られた悲しみと
マーサの救済によって
心がぐちゃぐちゃに掻き乱される
｢私、Aをもっと知りたいわ｣
『ええ…マーサ。私も』
広げられたマーサの懐に
埋まるように入る
拒むことなく受け止めた彼女が
独占欲にまみれた笑顔を浮かべたなんて私は知らない
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マーサside
数日経ち
あれからAは私以外と関わることをやめた
いや、話させたくないから避けている
｢マーサ、行かないで…私を置いてかないで｣
経った少しの期間で
Aは私に依存した
なんて愛らしいの
そうよね、ナワーブもあなたに冷たかったし
信頼していた人に裏切られ
友達を傷つけた自分を責めるに決まってるわよね
いつもの勇敢なAは何処へ行ったのかしら
でもまぁもう必要ないのだけれど
『ごめんなさい、A…
流石にもう試合に行かないと』
私の声を聞くなり少し手を震わせる彼女
ナワーブも、他の皆も馬鹿ね
こんなに扱いやすい人滅多にいないわ
『絶対に部屋から出ないでね』
Aは私の言うことだけ聞いていれば
それで良いのよ
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マーサに部屋から出ないでと言われたものの
私は剣を振っていないと
生きている心地がしないのだ
マーサが出ていったのを見計らって
私はドアに手を掛ける
ｶﾞﾁｬﾘ
毎日ナワーブとの話をされていて
本当は
本当は
本当は
心が折れそう
私に言わないで欲しいのが本音だが
彼女にそんなこと言えるわけもないので
ずっと、良いなと思っていることにした
ナワーブ
私、ナワーブに愛してるって言われたの
告白の時位だよ
まだ私はナワーブが好きだからさ
はやく迎えに来てよ
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びーにーるー瓶(プロフ) - なんかこの時期誕生日かと予測してたら丁度上がってたんでwもう少し早ければフィオナの手紙踏まえて書けたんですけどね（） (2020年1月27日 23時) (
レス) id: 2aff4a3461 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 「知的で創造力ある」って…フィオナの好きなものの奴ですね、タイムリーですねw (2020年1月27日 23時) (レス) id: 7e642423a0 (このIDを非表示/違反報告)
びーにーるー瓶(プロフ) - (´;ω;）す、全て!?嬉し過ぎて泣きそうです……期待に応えれるよう頑張ります！ (2020年1月27日 23時) (レス) id: 2aff4a3461 (このIDを非表示/違反報告)
まる - びーにーるー瓶さんの小説全て見させていただいております、話の展開が素晴らしくて更新される度にワクワクしております、これからも応援させてください(*^^*) (2020年1月27日 20時) (レス) id: 442f574e86 (このIDを非表示/違反報告)
びーにーるー瓶(プロフ) - とっても嬉しいです！これからも好みに合う話を目指して頑張りますね！！ (2020年1月26日 18時) (レス) id: 2aff4a3461 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：びーにーる瓶 | 作成日時：2020年1月13日 10時
