ラスボス系女子は人質に向いてない：4【3年A組】

第178話 先生の思い ページ44

『うっ…ああっ!』



郡司刑事はぶっきーの縦断によって出来た傷を抉られ、小さい悲鳴をあげる。


痛そう…







貴「私なら悲鳴あげて逃げるわ」

石「お前は弱すぎ」






形成を建て直したぶっきーは再び、最初に位置に戻る。









『お前は間違ってる…何を企んでるのかは知らんが…これは立派な犯罪だ!!!』

『分かってますよ!!!それでもやらなきゃいけないんです!!そのために俺は、この命をかけたんだ!!!!!』






残り少ないぶっきーの命。



病院で大人しく寝ていれば、もう少し長く生きられたかもしれないのに。





それでもぶっきーは自分より私達を優先してくれた。







そうだ、いつだってぶっきーはそうだ。


自分より人を優先する。







悪役になって私達を成長させてくれたり

自分一人で罪を被ろうとしたり






いつも、私達を庇ってくれる。









西「…止めてくれてよかった…」





西崎がぽつりと呟く。







西「あんなになるまで戦ってる先生の思い…ちゃんと知ってからじゃないと……俺きっとまた後悔してた。」







ボロボロになるまで1人で戦ってる。



なんだよ、ぶっきー。









生徒には人を頼れって言うのに、自分は誰にも頼らないなんて。

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