この世界の片隅で (ページ10)

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5話① ページ10

リドルsied

僕たちは彼らを見て動揺してしまった。

僕たちも覚えている、じゃあ彼らも覚えているもんだと信じきっていたから。

でも、ふたを開けてみたら何もない。

ただただ、年相応の態度で僕らに話しかけてくる。

デュース
「お兄さんは何て言う名前なの？僕は、デュースって言うんだ!!」

リドル
『えっと……その…デュース……？』

トレイ
「…そうか、デュースって言うのか。俺は、トレイこれからよろしくな」

ケイト
「カッコいい名前だね!!俺はケイト、ケー君って読んでね。」

リドル
『あっ…！トレイ、ケイト…』

トレイ
「落ち着けリドル。多分デュースやエースも、おそらく他の一年も記憶がない。」

ケイト
「びっくりするよね。俺もひびったもん。
でも、だからこそ今のエーデュースちゃん達にあわせた方がいいと思う。
今は今、前世は前世だもん。」

リドル
『…分かった。すまない、動揺してしまって。』

トレイ
「大丈夫だ。リドルを支えるのは俺たちの役目だから。」

デュース
「( ・◇・)？」

リドル
『あっと、ごめんねデュース。僕はリドル。これからよろしくね？』

デュース
「うんっ！これからよろしくね？リド兄、トレ兄、ケー君!!」

そうだ、

今と過去は全くの別物だ。

後悔したことも、前世で出来なかったことも、

今のこの子達に返していこう。

余計なお世話かもしれない。

でもあのとき、後悔をしてそのまま終わりにするなんて、もう金輪際ごめんだ。

自分のトランプ兵は、

僕が………

このハートの女王が、

守りきって見せる。

悲しい連鎖を終わらせるために。