初恋のメリット【Daiki.A】 (ページ45)

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涼介「A…、これ。」

涼介が渡してきたのは、手紙だった。

「なに、これ。」

涼介「大ちゃんから。俺が死んだら渡してくれって…頼まれてた。」

手紙を開くと、大貴くんの字だった。

『Aへ

この手紙を読んでるってことは、俺はもう天国に行ってるかな。

Aに言わないといけないことがあります。

ごめんね。

置いていってごめん。

Aと一緒にいろんなことしたかった。
いろんなこと話したかった。
喧嘩もしたかった。

だけど、俺の生きれる日は限られてる。

最後にAと出会えて、一緒に過ごせてよかった。

それと、俺に縛られないで下さい。

どうか…、他のいい人と出会って、幸せな人生を送って下さい。

A。今泣いてんだろ。泣き虫だもんな。
でも、泣いてばっかりじゃダメ。
ちゃんと前を向け。

いつか、生まれ変わってAのとこに行くから。絶対、逢いに行くから。待ってて。

大貴より。』

「っ…、うっ。だいき、くん…。」

涼介「…。」

「大貴くん…、ありがとう。
私も、大貴くんと過ごせてほんとによかった。
大好きだよ。」