初恋のメリット【Daiki.A】 (ページ3)

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教科書を忘れたと言う涼介の机を見たら
きっちり出てる教科書。

しかも今日やるページ開いてる。

「なんで嘘なんか」

涼介は人差し指を口にあてて、シー！って言ってる。

涼介「お前のためだよ」

「え？」

涼介「お前のさっきの質問答えるために。」

「そりゃどうも。」

私がそう言うと涼介は机をピタッとくっつけてきた。

涼介「あのな？俺は別にそんなんで引いたりしない。
だって、恋愛って人それぞれじゃん。」

いつもの涼介らしくない真面目な顔で話してる。

涼介「俺だって、彼女いたことねえよ」

「え？！そ、そうなの？！」

先生「新山ーどしたー？」

「なんでもないです！すいません、」

涼介「そんな驚くか？」

「てっきりもう…ね？」

涼介「んだよその意味深な言い方」

涼介「まあとにかく、恋なんて焦ってするもんじゃないの。
だから、彼氏いないこととか気にすんな」

「うん、ありがとう」

涼介がこんな真剣に相談に乗ってくれるなんて思ってなかったから少しびっくりしたけど
素直に嬉しかった。

大丈夫なんだ。って、私だけじゃないって、
安心した。