1〜1.5立方の新思想/2 ページ40
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「 というか、殺される確率上がるのにわざわざ通信装置なんて体に付けてくわけないじゃん。 」
「 それもそうですねぇ。 」
川端はコーヒーを漸く半分まで減らした。フョードルはクラッシック音楽を聴きながらそんな川端の様子を見て小さく笑う。そろそろか、と呟いて受け皿にカップを置いた。
「 さて。きみは先に帰ってください 」
「 えー?……ん、まあそうか。 」
「 理解が早くて大変助かります 」
川端は褒められたのが嬉しかったようで、はにかむと席を立つ。そのまま出口に向かって歩いて行った。
「 さて。ホテルにでも帰るか 」
フョードルが川端の為に用意した一室である。中原の部屋に居候していた彼女は自分の家に帰ると伝えたが、組織を抜けてきた今の段階でマフィアでの川端の捜索が始まっていない訳がない。
と、足を一歩踏み出した瞬間に、川端の下に黒い穴が広がる。
「 え!え!?なに!何これ!? 」
それはず、ず、と音を立てながら川端の体を底なし沼のように吸い込んでいく。川端の悲鳴が響き、人が振り返る頃にはそこにはもう誰もいなかった。
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「 ああぁぁぁぁぁぁ!うっわあぁぁあ! 」
「 ハハハーハ!きみほんと助かるよ体が小さくて連れてきやすい! 」
川端が目を開けると、自分の上半身だけが知らない人のマントから突き出していた。
「 え!え!!何これ何これー!!! 」
「 あ、ちょっと待ってね!まだ半分しか出てなかった! 」
知らない人に差し出された手に縋りつき、どうにか全身をマントから引き摺り出して貰う。と同時に、ベッドの上に投げられ、手首を掴んで沈められた。
「 やぁAちゃん!かわいいねぇ本当にかわいい!あ、僕はゴーーーーーーゴリ!よろしく! 」
「 ご、ごりさん、いたい 」
「 ……ハハーハハ!いいねェゾクゾクってするよその表情!きみの体ぜーーーんぶ見たけどさ、全部全部かわいいのってなんで?教えて! 」
「 じゃあ離してよ 」
尚も手首を締め付けたまま、ゴーゴリは仮面をつけていない半分で口角を釣り上げて見せた。川端はこの状況にも関わらず、とってくれたホテルだなんて考えた。先程とは違い挑発的な瞳を向けてくる川端に、ゴーゴリは一層胸がざわざわとした。
「 僕ねもうすぐ死んじゃうからさぁ!ウィルスが終わるまではきみと一緒に居ようと思ってね 」
「 フョードルくんは 」
「 あぁ、ドス君?ドス君は一寸だけお別れ! 」
楽しいねェ、なんて本気で言っているのか?と川端は自分の手首を握る大きな手に視線を向けた。
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ねむい(プロフ) - kuroさん» こんにちは、本当にありがとうございます!とても励みになります!これからもどうぞよろしくお願い致します! (2020年1月24日 23時) (レス) id: f7d54c694c (このIDを非表示/違反報告)
kuro(プロフ) - この先の展開がとても気になります!更新頑張ってください! (2020年1月24日 8時) (レス) id: f9572c4e12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねむい | 作者ホームページ:
作成日時:2020年1月19日 23時