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1〜1.5立方の新思想/1 ページ39




「 フョードルくん!プシュキンさんが私のこといやらしい目で見てくる!1回裸見たからって! 」

「 彼だけではありませんよ。ぼくも、他にも2人見ました 」

「 ウソ!!!!! 」

通り沿いのカフェの日が当たるテラス席。川端は毎日フョードルと行動を共にしていた。中でもこの喫茶店には一日に一度訪れている。

「 ……フョードルくんも、私のことそういう目で見てる? 」

「 …………さあ? 」

「 バーローめがァ!!恥ずかしいっもうお嫁にいけないっ! 」

足をバタバタさせている川端をお行儀が悪いですよと宥めたフョードルは、店員を呼び寄せ注文していく。

「 それと、彼女にもオレンジジュースを 」

「 ……コーヒー 」

「 失礼。コーヒーをご所望です 」

「 馬鹿にしてるー!もーだからさあ裸んぼにすること無かったじゃん仮にも女の子なんだし! 」

「 でも発信機等を隠すなら、普通は他人に見られない部分でしょう? 」

ってことは、と川端が青ざめる。ええ、プシュキンさんが。フョードルが答え、川端が木製のテーブルに額を打ち付けた。

「 くそーーー!絶対に許さない!寝込みを襲うなんて! 」

「 睡眠薬に気付かないきみが悪いんですよ 」

「 気付いてて飲んだんだしー!バーカバーカ! 」

「 プシュキンさんにお嫁に貰って貰えばいいですよ 」

店員が注文したものを届けに来て、フョードルが未だ足をばたつかせている川端の前にコーヒーを置く。川端はもう黒い外套を羽織っておらずラフなパーカー姿で、その見た目からは裏社会の人間だとは思えない。

「 あぁ、そういえばきみの身体検査をした時に随分きみを気に入っていた人が居ましたよ 」

「 ええぇ、何それ私の生まれたままの姿を見て?もういいその人にお嫁に貰ってもらう…… 」

「 以前話したお役人です 」

「 お!安定した職業 」

コーヒーは少し熱め。猫舌である川端は少し口に含んで、また含んでを繰り返している。

「 男の前で脱衣したことが無いほど純粋無垢でもないでしょう? 」

「 ええ、どこまで知ってんの?まぁ確かにそうだけど、お仲間さんの前で脱ぐのは一寸…違うと云いますか。 」

「 それでも、あの人(、、、)とはしたんでしょう? 」

「 ……ダザイオサムとか云う人の話ですか?ひ!ほんとどこまで知ってんの!コッワ!それが友達にする質問かよ! 」

ふふ、と笑うフョードルに川端は背筋が凍る。自分の人生の後暗い所を全て握られている。本当に、底の知れない男である。



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ねむい(プロフ) - kuroさん» こんにちは、本当にありがとうございます!とても励みになります!これからもどうぞよろしくお願い致します! (2020年1月24日 23時) (レス) id: f7d54c694c (このIDを非表示/違反報告)
kuro(プロフ) - この先の展開がとても気になります!更新頑張ってください! (2020年1月24日 8時) (レス) id: f9572c4e12 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねむい | 作者ホームページ:   
作成日時:2020年1月19日 23時

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