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ユニット初の写真集の撮影で、難しい表情を要求されたから、結婚式の招待状の“ ご出席 ” “ ご欠席 ”の上でボールペンが泳いでいた夜を思い出していたら、絶賛を浴びてしまいなんだか複雑な気持ちになった。
「 …と… 」
「 … 」
「 …ちょっと、くまくん 」
「 …あ、セッちゃん 」
「 ぼーっとしてないでよねぇ 」
ごめんごめん と謝ると握っていたペットボトルがみしみしと音を立てた。気付かないうちにしているからぼーっとしている のだろうが、その回数は日に日に増える一方だ。…少なくとも、自分が認識できるうちでは。
キャップを開けたままのペットボトルに口をつけて、ボトルの方を捻るようにキャップを閉めた。末っ子の心配そうな視線が飛んでくる。なんだか心配をかけているようでとても悪いなあと思う。
「 くまくん、これ 」
「 セナ〜、新曲の……やっ、闇金！？ 」
「 違うからぁ、これは大人の取引 」
「 やっぱり闇金じゃん！ 」
セッちゃんが数枚のお札を渡してきた。ご丁寧に、タクシーに乗るときご祝儀と一緒に余分に渡したお金、そっくりそのまま帰ってきた。むき出しで見せつけるように、_____否、俺が返せないように、の間違いだ_____渡してくるのがとても彼らしい。騒いでいるリーダーだって、きっと察しているはずだから、つくづく迷惑をかけてばかりで無念である。
「 くまくん 」
「 もうちょっと、大人になりなよ、でしょ？ 」
「 …わかってんじゃん 」
「 うん、俺だってそう思ってるんだけどねぇ。なかなか難しいよね、 」
大人になる、って。
彼女の言葉だって、きっとそういう意味を持っているのだろう。
大人になれ。いつまでも、自分に甘えるな。自分本位でいないで、もっと周りを見ることができる人間になれ。
_____そんな教訓はいらない。
だって、どの人間だって完璧じゃなくて、本当に完全無欠な人間なんていないじゃないか。人と人は支え合って生きているというけれど、“ 人と人は支え合って生きたい ”んだ。一人で生きている人だって、いるかもしれない。俺が好きだった昔の兄がそうであったように。
同じペースで生きている兄が好きだった。でもほんとは、ずっとずっと一人で生きている人間だなんて、いなかった。兄には仲間ができた。俺から離れていった。兄が嫌いになった。一人で生きようと、一人で抱え込もうとする兄が、嫌いだった。
兄は変わった。
俺は、変われない。
一人で生きることが、自立なんかじゃないけれど。自分のことがだいすきでもいい。だから、人のことを考えられるようになれ。
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フラッペ - ねむいさん» りっちゃんはいいですよね（＾＾）独特な雰囲気というか無気力で可愛らしいというか……でもライブではきちんとする所、好きです。更新の方は細かく繊細に書かれているのがねむいさんの作品の良いところですので、自分の思うがままに書いていただければ幸いです……♪ (2018年8月22日 1時) (
レス) id: 0c5a8c4f79 (このIDを非表示/違反報告)
ねむい(プロフ) - フラッペさん» ありがとうございます。フラッペさまからコメントをいただくたび、有難いという気持ちで胸がいっぱいになります。お気付きかとは思いますが、私も朔間凛月が一番の推しです。しかし推しほど書くのが難しい！精一杯尽くしていきたいと思いますのでよろしくお願いします！ (2018年8月20日 10時) (レス) id: f7d54c694c (このIDを非表示/違反報告)
フラッペ - 新作おめでとうございます（＾＾）推しのりっちゃんなのでとても嬉しいです……!!もう一話目で「好き」と口からポロりと出てしまいました。ホントにこの作品の続きがむちゃくちゃ気になります。ねむいさんの事応援してます♪ (2018年8月18日 21時) (レス) id: 0c5a8c4f79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねむい | 作者ホームページ：
作成日時：2018年8月15日 23時
