63(中原side) ページ24
中「くそ！何処にいやがる…。」
マフィアの拠点の近くを長時間車で捜索するも、翠の姿は見当たらなかった。
この近くには、もう他に隠れられる場所なんてねえし…。
もっと遠くに行ったのだろうか。
中「……。」
翠は…いつもそうだった。
自分の事は何一つ教えないので謎だらけだったし。
へらへら笑ってそれ以外の表情を見せないので、何を考えているのかさっぱり分かんねえし。
放っていたら勝手に何処かに消えちまいそうな奴だと…いつも思っていた。
そのうち翠が本当に存在したかさえ思い出せなくなるんじゃないだろうか。
そう思うくらい繊細で儚い奴だった。
中原さん。
突然、翠が俺を呼ぶ声が聞こえた気がした。
慌てて助手席を見るが、当然翠の姿はない。
少し前まではこんなに近くにいたのに…何で触れる事が出来なかったんだろうな。
俺は助手席を暫く見つめた後、ポケットの中のチョーカーを強く握り締めた。
もう二度と…手前には辛い思いなんかさせねえ。
絶対に…悲しい顔なんてさせねえから…。
だからもう一度だけ…此処に座って名前を呼んでくれないだろうか。
相棒として…これからも一緒に任務に行けないだろうか。
中「必ず…見つけだすからな。」
ふと、頭にある場所が浮かび上がった。
俺と翠が初めて会った場所。
拠点からは少し離れているが、彼処は翠にとって特別な場所だと思う。
可能性は十分にあるだろう。
全てが始まった…特別な場所。
気付くと、俺はアクセルを踏んで猛スピードでその場所へ向かっていた。
頭には、翠の事しか浮かんでいなかった。
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文スト - こんなに素晴らしい作品を作っていただきありがとうございます。とても感動いたしました。特に中也さんのありがとうな相棒が泣けました！！こんなに感動を与えてくれる作品はなかなかありません。これからも頑張ってください!!応援しています！！ (2020年4月4日 0時) (
レス) id: a01fb1d9df (このIDを非表示/違反報告)
落葉 - とても。良かったです。すみません、何かこう…もっと出したい想いがあるのですが言葉が上手く出てこず…でも本当にこのお話、好きです。このお話に出会えて良かった。 (2019年1月14日 23時) (レス) id: 86e3e2dd18 (このIDを非表示/違反報告)
藍色(プロフ) - ふとこの小説を見つけて読んでみると、とても面白くて引き込まれてしまいました！とても感動的な話をありがとうございます！夢主の過去と最期の時に涙しました…！ (2019年1月4日 21時) (レス) id: 29bb7cf916 (このIDを非表示/違反報告)
夢ノ胡蝶(プロフ) - ミーシャ アルグさん» コメントありがとうございます！今でもこの小説を読んでくださる方がいて、コメントまで頂くことができて、嬉しい気持ちでいっぱいです…！本当に最後まで書いて良かったです。読んでくださってありがとうございました！ (2018年7月7日 22時) (レス) id: 418ca22426 (このIDを非表示/違反報告)
ミーシャ アルグ - 感動しました~!!(ノ_・、)本当に面白かったです！ (2018年3月7日 6時) (レス) id: 31eda759a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢ノ胡蝶 | 作成日時：2016年8月28日 13時
