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「 …ふぇっ…ごめな…っ、 」
新 「 え、ちょ…どうしたの、 」
しゃがみこみ両耳を塞いで昔の記憶が頭から離れていかない。あのパパだった人の怖い顔が頭に染み付いて消えない。
か 「 A…っ、どうしたの…大丈夫…、ちょっと新、Aになにしたの、 」
少しするとかなちゃんがやってきてしゃがんでる私の背中をゆっくり摩ってくれる。
新 「 いや俺は何も…急にこうなりだして… 」
か 「 …、A、彼氏くんは…？迎えきてくれる？ 」
「 …ん、きて、くれる… よし、く… 」
か 「 外で来るまで一緒に待つからお店出ようか、 」
かなちゃんの支えで立ち上がりフラフラとした足でお店から出ると大好きな人の声がした。
正 「 A…っ、 」
「 …ふぇっ、よしく…っ、 」
正 「 よしよし、もう大丈夫…。 」
うっすらと見えた彼の格好は帽子を深く被りバレないように軽く変装していた。外ではダメってわかっても怖くて仕方なくてこうすることしか出来なかった、抱きつく事しか。
か 「 ご無沙汰してます、 」
正 「 かなちゃん。久しぶりやね、Aのこといつもありがとうね。 」
か 「 いいえ、親友ですので。こいつが何かしたらしいんであとでしばいときます。 」
と、新くんの首根っこをつかみよしくんの前に突き出しすとよしくんは少し怖い顔をしていた。
正 「 あんまり、この子のこといじめんといてくれる？ 」
新 「 …すいません、 」
「 …よしく、帰ろ…、？」
正 「 ん、帰ろうな。近くにタクシー待たせてあるからちょっとだけ歩ける？ 」
それに頷くと手を振って、よしくんはお辞儀を軽くしてタクシーに乗り込めば家に帰った。
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作者名：永瀬れみ
| 作成日時：2023年5月21日 2時
