犬系彼女(たまに猫) (ページ44)

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Aを追いかけてはあまり人がいない部屋に来た。

正「 A… 、」

「 …あのひと、昨日言ってきた人と一緒にいた人…… 」

正「 …、」

昨日、Aが言われた時に一緒にいた女性だと言う。まさか仕事関係者の人間だったのは思いもよらない。深くは関わったことは無いけど挨拶を交わす程度くらいのスタッフやった。

「 …ごめんなさい、今日、もうかえる… 、」

正「一人では帰されへんよ、」

一瞬しゃがんでたAは立ち上がると力が抜けるようにまたしゃがみこむようになったから支えに入り抱き寄せる。

「 …でも、私が、居たら…よしくんとかみんなに迷惑、かけちゃう… 」

正「迷惑とか思ってへんから、本間に。逆に帰ったらそれこそ迷惑やで？それにその人、もうひとり一緒におったんやろ？その人呼んで何するか分からへんから一人にはさせられへん。俺がおるから、な？」

一度その場に座り込み少し泣き始めたA、納得いってないのやろう。少し頑固なところがあるから、Aは。

「すいません、正門さんお時間です。」

正「 …すみません、すぐ行きます。とりあえず、楽屋戻っといて？な？」

ADのスタッフさんが俺を呼んできてそろそろ撮影が始まるみたいやった。Aを支えて楽屋に戻り椅子に座らせた。