犬系彼女(たまに猫) (ページ40)

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正門side

その日の夜、家に帰るとAが床にぐったりと倒れていた。

正「 A…っ、…あっつ…、」

身体を半分起き上がらせておでこを触るとめちゃめちゃ暑い熱が出ていた。
元々身体の弱いこの子はストレスを抱えるとすぐにこうやって熱を出すことがあるけどここんとこ無かったから久しぶりやった。

「 …よひ、く…ん、？」

正「そうやで、俺やで…。いつから熱あったんよ、」

「 …へへ、わかんない…でも、わたし…よひくんの、お荷物やから…よしくん、めいわく、掛けちゃうから… 」

と若干呂律が周り切ってない喋り方で苦しそうに話すA。だいぶ、昨日のでストレスがいっぱいになったんやと思う。

正「今はその話やめような？熱下げることだけ考えよ、な？」

抱き抱えてベッドまで連れて行き寒くないかとか聞いて行った。水を取りに行こうと思うと手を掴まれる。

「 …よしく…、わかれ、よ…？」

正「 …え？」

最初、何言ってるのかさっぱりわかんなくて身体が固まる。から、もう一回聞くことにした。

「 …わかれよ、？すき、なのに、よしくんの、お荷物…なっちゃうの、いやだから…、でびゅ、も控えてるのに…私の、せいで…っ、」

そんなの、関係ないのに。俺はAとずっと一緒にいたいし離れたくもない。俺らの知らない人達のせいで、Aを失いたくない。今の仕事も頑張れてるのもAがいてからこそ頑張れてるのに失ったらきっと正門良規はいなくなる。

俺は、黙って、Aを強く抱き締めた。