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目の前で何が起こってるのか分からないまま、身体が固まってよしくんの顔もまともにちゃんと見れないでいた。
「 …えっと、 」
何を言ってるのか分からなくて誠也くんも分からないのかまたよしくんに聞いてみている。
末 「 は？何言うてるん？正門の彼女はAやろ？ 現にこの家、お前らの家やろ？ 」
正 「 誠也くん、違いますよ。居候が居ただけで俺の家です。美沙、もう行こか。 」
美 「 うん、忘れ物ない？ 」
正 「 大丈夫。 」
よしくんが、私じゃない違う女の子の名前を呼んでるのを見るのが初めてで私の名前を呼んでくれない。
そもそも、居候…？私が…？えどういうこと、？
「 …よしく…っ、きゃっ… 」
私の前を通ろうとしたよしくんの腕を掴むと勢いよく投げ飛ばされ身体が地面に強く転けた。
末 「 おい正門…！ 」
「 …っ…、ふぇっ… 」
こんな怖いよしくん見るのは初めてで普段の優しいよしくんはもう居なかった。
大好きな人に投げ飛ばされな瞬間、昔のされていた事が頭に思い出されもっと怖くなりパニックになった。
「 …知らないって…言って、ごめんなさい…っ、ごめなさ…っ、 」
末 「 A…、大丈夫…、」
正 「 …っ、 」
「 なんでも、するからぁ…っ、ふえっ…、ううっ、 」
涙が、止まらなくて少し前を見ると知らないよしくんがこちらを見つめて立っていてその姿も怖くて見たくない。何かが陰になったと思えば誠也くんに前を見れないようにぎゅうっと抱きしめてくれていた。
この時、私は捨てられちゃったんだと確信した。
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作者名：永瀬れみ
| 作成日時：2023年5月21日 2時
