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良規side,

「いや … っ、行っちゃやだ … 、」

ここまでさせた親父と話をする為取り敢えず俺の部屋に連れてきたAを落ち着かせようとする。

行こうとする俺の制服の裾を握りいっぱい泣きじゃくるA。

良「すぐ戻ってくるからな？いい子に待てる？」

両目にいっぱいの涙を溜めて見つめてくるA、その顔、俺には逆効果でしかあらへん。このまま、押し倒したいくらい…。

まだ泣いてるけど少しだけ落ち着いてるAを部屋に残しリビングにいる見たくもない父親。
呆気ない事に父親は机に向かって酒を口にしていた。

良「 … 何したかわかってるん？」

「 …あ？ただ酒を買いに行けと頼んだだけや、悪いのはあいつじゃ」

とか意味のわからないことをぶっきらぼうな関西弁で呟いた。取り敢えず俺はこいつを一発殴りたくて父親の胸ぐらをまた掴み殴り飛ばした。

「お前、父親に向かって何をす… 」

良「父親？大事な妹を汚い手で触りやがった奴にどこか父親だって名乗れるんよ、母親もそういうところが嫌いで出ていったんやろ？もうお前の手借りんでも俺らは生きていける、やから俺ら出ていくから。自分で好きなようにやってくれる？」

殴り飛ばして床に背中を押し付ければ顔正面に向かってそう大声で怒鳴った。ああ、壁薄いからきっとA怖がってるやろなって思いながら。

一喝怒鳴ってやり父親を見下ろせば部屋へ戻るとAが両耳を塞いで怖がりながら俯いていた。