まさかどよしのりくん (ページ29)

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まさかどくん。ページ29

また、舞台のツアーでよしくんが遠征で泊まりに行って離れ離れになった。
よしくんが帰ってこない今も、ポストには変な手紙とかがいっぱい入る。
あとは無言電話もいっぱいかかって来て、不安で怖い。

『 …よしく…、』

そろそろ、寂しいのが限界にきて不安で怖いのもあった。平日の昼間、我慢していたものが破裂して気付いたら何十件もよしくんの携帯に電話やメッセージの履歴を残していた。

『 …きゃっ…、』

それに、その日の郵便ポストを見てると一枚の封筒が入っていて中を見ると私の遠くから撮った写真の上に赤い字でバツと書かれたのが何枚も入ってその上虫の死骸も入っていた。

これはきっと、ﾀﾋを表現しているんだろうと思って余計にこわくなって部屋に駆け込んでベッドに入り蹲った。

よしくんから連絡が帰ってきたのは次の日の朝。" 今日の夜行くから待っててね "と帰ってきていて無理させてるなぁと更に不安になる。

怖くて、ベッドの中から出れずにいると気付いたら家のドアの鍵が開いた音がした。
誰か、知らない人でも入ってきたんやろかと思いそわそわしてると久しぶりの声がした。

正『 A…っ、』

『 …よし、く…っ、』

彼の顔を見るとどこかやっぱり安心してる自分がいて思わず彼に飛び抱きついた。