まさかどよしのりくん (ページ27)

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まさかどくん。ページ27

『 …誰、』

正『この子の、彼氏やけど。手、離してくれへん？』

私の前に立ってるのは離れられない大好きな人の匂いで、私の前に立って守ってくれようとしている。

『彼氏が、こんなとこで泣かせんなよ。』

『王子様ぶってんじゃねえぞ』

とどうなってるか分かんないけどよしくんにものすごい声でそう言い寄ってきてるのは分かって。だけど、少ししたら2人はどこかへ行った。

正『 A…っ、大丈夫…？何もされてへん、？』

姿が見えなくなるとこちらへ振り向いて私の肩をグッとながらも優しく掴み私の目を見て心配してくれた。

『よしく…っ、よしっ…ふえっ… 』

正『よしよし、怖かったね…もう大丈夫やから…。』

ぎゅって、優しく抱きしめてくれて頭を撫でてくれる。よしくんの丁度いい体温、声、目、どこでも好き。

正『なんで、この時間に歩いてたん？俺が通らんかったらAどうなってたかわかる？』

『 …ざん、ぎょうでっ… 、』

正『 …22時やで？今の今までかかってたん？』

『 …だって、みんな、先帰っちゃう…んだもん…っ、』

正『 …大丈夫やから…、寒いから、お家、帰ろ。』

その返事に頷くと私の手を取ってぎゅって握っては家までの道を一緒に歩いた。