まさかどよしのりくん (ページ12)

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まさかどくん。ページ12

正『 A～、タオル借りた、で… 』

シャワーを借り頭を拭きながらリビングに向かうとソファーに凭れて眠ってしまったA。

正『 …ごめんな、本間… 』

凄く朝弱いAが俺の為に頑張って早起きして、ケーキや料理作って、たっくさん、俺のために準備してくれたのに。

正『 …アラームどんだけ置いてるんよ… 』

ソファーで寝ると風邪ひいちゃうからお姫様抱っこしてベッドに運ぶと枕元にはアラームが10個も置いてあった。

この子ほんま朝苦手みたいで社会人になるまでお母さんに起こして貰ってたし寒い時は余計にぐずってなかなか起きない。
なのに、冬生まれの俺のためにアラーム10個も用意して…。

ほんと、虚しくて申し訳ない気持ちになる。

正『 …化粧落とせへんな… しゃあないか、』

既に寝息を立てて爆睡してるAを無理やり起こすのも駄目やし、明日スキンケア頑張ってもらおとそのままにした。

『 …んぅ… 、』

寝返りを打ちベッドから落ちそうになるAの体制を戻して布団を体に掛けてあげる。小さな子供の寝顔を見てるみたい。

正『ちょっと、待っててね』

と、おでこを優しく撫でて起こさないようにそっと部屋を出てAの部屋にいつも泊まりにきていいように置いてあるパジャマに袖を通して寝る支度をして再度Aのベッドに侵入した。

Aを優しくぎゅっと抱き締めて頭を撫でながら俺も眠りについた。