よしのりくん。 (ページ27)

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正門side

シャワーから上がると案の定、美和さんがいた。浴室で身体を拭き寝間着を袖に通した。

正『ちょっと、電話してきます』

美『 Aちゃん？』

と、俺を呼び止めるかのように少し口角をあげそう告げる。

美『ついさっき、Aちゃんから電話来てたよ。出ちゃった。』

正『 …何か言いましたか、』

出た。なんて言うから着信履歴は確かにあった。変なこと言ってなきゃいいけど…なんて、そんな簡単なものじゃなかった。

美『正門くん、君のことめんどくさいってー、って、言った』

それを聞いて怒りを押えらなかった。先輩とはいえ今は業務時間外や。言っていいこととあかんことがある。

慌てて部屋を出て廊下からAの携帯に電話をかけた。着信があったのは30分前くらい。寝ちゃったやろうか。
お願いやから、Aを更にこれ以上苦しめんといて。もう、楽にさせてあげたいねん。

何回かけ直しても出てくれなくて。怒って寝ちゃってるやろかと諦めかけて最後の1回の時ようやく、出てくれた。

正『 A…っ、大丈夫… ？』

『 … よし、のりく… っごめんなさあ…っ、ごめんなさ…っ』

自分の面倒悪さを言われて混乱してるんやろう。謝らんでええのに…。

正『 A…、落ち着いて、？さっき、美和さん… 』

『 …あの人、やだぁ…っ、よしの、りく…のこと、よしくんって…っ、私の事邪魔だって…よしくんが…っ、』

相当、酷いことを言われてパニック起こしてるA。早く、帰ってやりたい…。

正『 A…？その人が言ったこと、全部嘘やからね？俺そんなこと思ってへんから。本間に。落ち着けるかわかんないけど明日終電で帰るようにするから。ちゃんと待ってて？』