よしのりくん。 (ページ16)

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正門side

連れてきて貰えた医務室のソファーに腰をかけてまだ怖がって震えてる彼女を抱き寄せて背中を摩った。
俺がいない間に偶然会ったんやろうけど何を言われたのかは分からない。相当、怖かったんやろう。

医務室の人からお茶を貰ってAに飲ませてまた背中を擦るのを繰り返してるとしばらくすると落ち着いてきたA。

正『今日はもう、帰ろっか。おうち帰って、ふたりでゆっくりしよ？』

そう言うと涙目でごめんなさい。と謝るA。それに俺は首を左右に振って頭を撫でた。

お世話になったスタッフさんにお礼を言いAを支えながらイオンを出てタクシーを捕まえた。
タクシーで家まで帰り、ソファーに腰掛けるA。

『 …嫌、じゃない…？こんな私といて… 』

正『何言うてんの。嫌やったらあの日の時点で追い出してるよ？Aの事。俺はAが好きやから。守りたい。やから、一緒にゆっくり、克服していこ、ね？』

ソファーに二人並んで座り手を握りとりそう伝えると、うん。と小さくやけど頷いてくれた。

正『今日は疲れたなあ。休もっか。』

俺の胸の方にAを抱き寄せてそのままお互い頭を預けて俺は目を瞑った。