よしのりくん。 (ページ15)

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正門side

ある日の仕事が休みの日、Aの洋服を買いに近くのイオンまで買い物に来た。

Aが遠慮がちに俺の服の裾を掴むから、恋人繋ぎのように手を握った。そうするとAは小さく微笑んだ。

正『ごめん、トイレ行ってきていい？ここで待っててくれる？』

『う、うん… 』

急に行きたくなって買物途中トイレを探しはいることに。あんまり、一人にさせたくないねんけど…。
中へはいると祝日やからか人がまあ並んでて混んで待つしか無かった。

数分してやっと済ませてAが待つ所へ戻ると誰か男の人と話してる感じやった。
近くまでいくと大きな声を立ててAを怒鳴っていた。そんなAは両手で耳を塞いですごく怖がっている。

これはただ事じゃないと確信し急いで駆け寄るとAの元カレやった。

正『 A…、大丈夫…？』

『 …ごめなさ…ごめ…っ』

俯いて身体を震わして涙を零してすごく怖がってるA。ぎゅっとAを抱き締めて落ち着かせるように『大丈夫やからね』と背中を摩る。

涼『 …お前、正門…？』

正『 …久しぶりやな、でも、お前に話す気ないから。Aをここまでにさせたお前のこと絶対許さへんから。』

Aの背中を優しくトントンしたり撫でてさすってあげながら低めの声でそいつにそう口にした。

正『立てる…？ゆっくり、な…？』

息を荒くしてとても怖がってしゃがんでるAの身体を支えて駆けつけてきたイオンのスタッフと警備員に囲まれ支えられながら医務室へ向かった。