実は付き合ってます (ページ35)

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稽古場に着くとマネージャーが慌てて俺の所にやってきた。

話を聞けば週刊誌にその女性ヒロインと俺の恋愛話が載せられたらしくそれを問い掛けてきた。

その写真は先日彼女が危ない目に遭ってるから家まで送って欲しいとの日のことやった。なんや俺、はめられたんや。
綺麗に、手繋いでる写真もあるし。結構面倒臭い事になってる。

横目で誠也くんを見ると諸にしゅん、としてるオーラが漂って隠しきれへんくなってもうてた。

マネ『誠也くん、顔色悪そうやけど、』

末『あー、大丈夫っす… 』

なんて強気に誤魔化してもいた。そんなん言うても俺には分かるねんで？

彼の手を緩く握って引きながら楽屋へはいると大晴が近寄ってくるから誠也くんの前に俺が立った。
後から軽く握ってる手が小さく震えてるのがわかり相当無理してる、そう思った。その上をぎゅって強く手を握り直す。

福『誠也くん… 』

正『悪いけど、今辞めといて。皆おるし。話なら終わったあと。』

福『 …分かった、』

そう言うと大晴は小島の元へ戻った。