5話：自業自得 ページ6
*
案内された寮の部屋作りを終えた私は、写真立てを持って座った。
入っているのは、勝己と撮ったお気に入りの写真。
『ごめんね、勝己』
勝己は目が合った時、何かを言おうとしてて、けど言わずに頷いてくれた。
私どんな顔をしてたかな、ちゃんと嘘を隠せたかな。
『あー、別れたくなかったな』
弔との｢別れたら手は出さない｣っていう約束、彼は私との約束は守るから･･･仕方なかった、とは言わないけど。
私は勝己を傷つけた、それは背負うべき事実だと思うから。
写真を引き出しにそっとしまい、ベットへ仰向けに倒れ込んだ。
『うぅ･･･っ』
途端に我慢していたモノが嗚咽となって漏れ出し、抑えようと顔に枕を押し当てた。
弔は出会って一ヶ月の時、自ら正体を明かした。
倒そうとしても個性は効かなくて、後ずさった私を彼は抱きしめて、｢Aが好きなんだ、ごめん｣と悲しそうに謝った。
その顔を見たら、弔を倒すべきなのか分からなくなってしまって。
弔なんて親し気に呼んで、ずっと見て見ぬふりをしていた。
これは私が招いた事態。
自業自得なんだ。
*
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 424人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ねず(プロフ) - まりなさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2018年3月26日 8時) (
レス) id: fa616efe82 (このIDを非表示/違反報告)
まりな(プロフ) - すっごく面白いです！続きが気になっちゃいました、更新頑張ってください！！！ (2018年3月26日 0時) (レス) id: 53967850f9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ねず | 作成日時：2018年3月23日 22時
