こんなはずじゃないのに《桃》 (ページ21)

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定時

よし、やっと地獄から抜け出せる

「お疲れ様でした」

桃「先輩先輩！！」

あ、そうだった。

二つ返事で飲みに行くことになったんだ

桃「どこ行きます？」

「んー、ビール飲めるところ」

桃「全く決まらないじゃないですかぁ笑」

「私の行きつけでいいならそこにする？」

桃「はい！」

連れていったのは焼き鳥居酒屋

ここすっごく居心地いいんだよなぁ

店主「おう！いらっしゃい！

珍しいね？彼氏さんかい？笑」

「んなわけないでしょ、後輩よ後輩」

店主のおじちゃん。

とても気さくで優しいお方

桃「先輩何にします？」

「ビールとレバー、あとつくね」

桃「俺もそれにしよっと」

注文したものが届くと

桃「先輩」

「ん？」

桃「先輩は、頼りなくないです

先輩がいなかったら俺なんもできません」

「ちょ、……どうしたの急に」

桃「先輩の悪口聞こえちゃって…」

「大丈夫大丈夫、いつもの事だし」

"おばさん"

"マジで目障り"

"あの人の後輩とか最悪なんですけど"

思い出すだけでイライラする

アイツらができない分の仕事してやってるってのに

よくあんなに呑気でいられるよね

勢いよくビール飲んで

「おじちゃん、おかわり。」