となりの××事情。2

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押してダメなら押し倒せ、か。









今俺は“押してダメだった”という第一ラウンドにいるわけで。







つまりこの通りに行くと、次は第二ラウンドの“押し倒せ”ということになる。









Aさんを押し倒す……。









「絶対無理」




「えー、なんで？」




「たぶん殺される」




「Aさん強いね」









あーもう。




どうすればいいんだよ。









只今昼休み。







せっかく母親が作ってくれた弁当も喉を通らない。









それをいいことに祐基がどんどん俺のおかずを横からつついてく。とてもうざかった。









「俺、やっぱもう一回ちゃんと謝ることにする」




「そっか。頑張れサニー」




「サニー誰だよ。稜雅だよ。

ハニーみたいなノリでやめろ」




「あはは」









Aさん。









俺、Aさんと喋れなくなるのは嫌だ。







結構楽しいんだよな、喋ってる時間。また隣の席になれたのだって嬉しかったし。









俺が招いてしまった結果だけど、自業自得だけど、ちゃんと謝るから。そしたらまた喋ってくれますか。









そしたら俺、全力で君を笑わせてみせるから。









「俺、Aさんに謝ってくる」




「うん、行ってきな。

きっとAさんなら許してくれるよ。根はいいこそうだもん」





「祐基…、まじありがとな」





「気にすんなって。




……で、Aさんって誰？」






「もうお前死ねよ」









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