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「Aさん、おはよ」
と、挨拶してくれた船津稜雅をガン無視して、自分の席に座った。
「……Aさん?」
「………」
「え、どうしたの?」
「………っ、」
船津稜雅にもイライラされているのかもしれない、なんて考えたらどう接したらいいかわからなくなってきた。
言いたいことや、聞きたいことはたくさんあるのに、
上手く言葉にできない。
「無視するなら、スカート覗くけど?」
「……む、無視してなんか」
「あ、やっと喋ってくれた」
船津稜雅の顔がふにゃっと微笑んだのを見て、たまらなくホッとする自分がいる。
どうやら私は、彼に嫌われたくないらしい。
「なんかあったの?」
優しい声でそう問われると、つい全部話したくなってしまう。
あなたも私にイライラしますか?と尋ねてしまおうか。
でも、うんって言われたらどうしたらいいの。
「わ、」
「わ?」
「私のことどう思ってますか?」
ずいぶんアバウトな聞き方になってしまったが接し方あるまい。
船津稜雅は、思わず俯いた私をまじまじと見つめてくる。
「正直な子だなぁ、って思う」
何かが、スッと心に溶けた気がした。
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神楽*ヤデ(プロフ) - こすもさん» ありがとうございます( ´ ;ω; ` )更新頑張ります。 (2017年11月7日 8時) (レス) id: 58e94f9930 (このIDを非表示/違反報告)
神楽*ヤデ(プロフ) - まほさん» ああああ、嬉しいです。ありがとうございます( ´ ;ω; ` ) (2017年11月7日 8時) (レス) id: 58e94f9930 (このIDを非表示/違反報告)
こすも(プロフ) - いつの間にか、この小説が塾終わりの楽しみになってました!(笑)更新待ってます(^-^) (2017年11月6日 21時) (レス) id: 313d33003e (このIDを非表示/違反報告)
まほ(プロフ) - 最高です!私の推しの2人の話だし、変態な私には面白すぎます笑笑 (2017年11月6日 20時) (レス) id: 6346b04b3b (このIDを非表示/違反報告)
クソガキ推し - 先生がヒーローだったりして(笑) (2017年11月6日 18時) (レス) id: 537ffb3acd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神楽*ヤデ | 作成日時:2017年10月28日 11時