レッド・カアニバル＿酸【文豪ストレイドッグス】

ごオ緒 ページ6

フランシス「やれやれ。あくまでも抵抗する気か」



フランシスは溜息をつき乍らも、『華麗なるフィッツジェラルド』でポケットに入っていたカードを消費し、身体能力を強化する。



尾崎「はてさて、其方が逃げるが先か此方が捕まえるが先か、決めようかえ」


ジョン「同時に手柄も早い者勝ちだね」


フランシス「では、兎狩りといこうか」



ビルに人がいないのを良いことに、彼女を含め全員が思い思いに暴れ出す。



来？「一寸一寸〜。そんなに暴れていいの〜？掃除とか大変じゃ〜ない？」


中也「そーゆーお前だって壊しまくってんじゃねぇかこの食人鬼！」


来？「んーまぁ間違っちゃいないけどマイね。曖昧の『昧』」


ナサニエル「余所見をしてる場合ですか」



来改め昧は『緋文字』によって拘束され、服の端が『風と共に去りぬ』によって風化していくのを目にする。



昧(血文字での拘束＋風化能力……)


ミッチェル「そのまま塵になりなさい！」



ミッチェルは風の勢いを強めるが、塵になる前に昧が赤い『羅生門』で拘束を破った。



ミッチェル「あれは、あのマフィアの……！」


ナサニエル「ミッチェル！下がりなさい！」



ナサニエルが警告した途端、昧は二本の包丁を構えてミッチェルに襲いかかろうとする。



が、直前でひび割れた壁から本物の『羅生門』が生え、昧は間一髪でそれを避ける。



芥川「ようやく追い付いたか」


昧「あー……君か」



芥川が出て来た途端、今までのらりくらりとして掴み所のなかった昧が嬉しいような、困ったような顔をした。



昧「ひっさしぶりだね。でもこういう場面で遭いたくはなかったな」


芥川「貴様の事情など知ったことではない。今すぐにでも僕の刃下に散れ」


昧「あーいいねそれ、手っ取り早くて。けど嫌だな。何でだろ？
死ぬのは簡単なのに……アレかな？
ただでは死ねないってやつかな？
それとも死にたくないやつかな？」



自分のことなのに昧は他人事のようにそう口走る。

炉おク→←ヨ怨

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す