Gュu齬 ページ16
横浜街に赤い夜叉が現れる数分前、ポートマフィア側もまた目の前で部下を襲撃した彼女を追っていた。
樋口「このっ!」
樋口を含めた構成員と黒蜥蜴達が応戦するも、彼女は素早い動きで数々の攻撃を避けてしまう。
銀(相変わらず速い……!)
立原「クソ、もう弾切れだ!」
銃に装填していた弾が尽きた瞬間、彼女の頭上から黒い獣が襲いかかってきた。
芥川「自ら捕らわれの身となりに訪れるとは、愚行の極みだな」
樋口「芥川先輩!」
レイ?「……」
彼女は終始黙っていたが、やがて横浜街に出現したのと同じように正体を明かした。
樋口「赤い夜叉!しかもあの姿は、尾崎さんの!」
正体を明かした『金色夜叉』似の赤夜叉は路地裏を伝って逃げ出す。
芥川「逃すか」
樋口「先輩!深追いは……!」
芥川は躊躇いなく追いかけ、瞬く間に樋口の声が聞こえなくなる所まで行った。
一方、赤夜叉は時間稼ぎのつもりか、障害物や電線などを切って爆発させ、爆煙に紛れてとある建物に侵入する。
芥川「ゴホッ、ゴホッ……小癪な」
煙を吸った拍子で芥川は咳き込むが、僅かに見えた影を頼りに芥川はその建物に入った。
中は窓の光以外に光源となるものがなく、床には硝子の破片や壊れた椅子の残骸などが散らばっている。
芥川(夜叉が常に異能者の近くに居るのを考えると、恐らく何処かにあの女も潜んでいる筈。
何処だ……)
芥川が暗く錆び付いた周囲を警戒していると、彼の携帯が突如、プルルルル……と鳴り始めた。
芥川(……こんな時に誰だ?)
心中で悪態をつきながら芥川は携帯を開く。そこには
『痩せ獅子、捕らえたり』
芥川「な───」
それを見た途端、芥川の体は携帯へと吸い込まれた……。
***
一方、彼女改め釘は二台の携帯を持ち乍ら、片方の携帯の『着信しました』という画面を見て、美しくも恐ろしい笑みを浮かべた。
釘「つっかまーえた♪」
48人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪碑(プロフ) - まつかわもちさん» 一作目から読んでくださりありがとうございます!まぁ、評価するかどうかは個人の自由ですから…‥ (2018年7月22日 9時) (レス) id: 12c252c2e1 (このIDを非表示/違反報告)
まつかわもち(プロフ) - 一作目から一気読みしてきました! 面白いです。頑張ってください! これは独り言です……お気に入りは沢山あるのに評価が一切ないって嫌ですよね。 (2018年7月22日 9時) (レス) id: 895f1d2de6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雪碑 | 作成日時:2018年7月18日 23時