109 N Route ページ11
Aside
A「え?」
秀「そういうことなので、西島さんにも言っといてください」
A「ちょ、ちょっと、待って、」
今日が休みだと言っても2日続けて浦田先輩の家に居座るのは申し訳なくて口任せに出た言葉で彼の家を後にした。
既に日が傾いて空が薄暗いブルーに染まりつつある。
行き先なんてない。ただただ歩いて。
これもそれも隆弘のせいだ。
もう、忘れよう。
彼のことは……もういい。
そう思っていたとき。
突然の秀太くんからの電話だった。
その内容とは私がずっと頭の中の糸と糸が引っ掛かって絡まってグチャグチャになりそうなこと。
いや、もうなってるか。
それなのに余計に訳分からないことをさっきから口にする秀太くん。
A「なに、あれはあの、みー…水?」
秀「水瀬だよ」
A「がやってって言ったの?」
秀「そう。今変わるから」
ん!?ちょっと待ってよ。
前置きなくそんな腰が抜けるような発言されていきなり変わるって相当焦るじゃない。
水「もしもし、お電話変わりました水瀬るかです」
スマートフォンから昨日聞いたばかりのあの声が聞こえる。
この人だ。
A「はい、Aです」
水「昨日はすいませんでした。私が彼に頼んだことなんです」
A「は?」
思わず怒り口調で返答してしまった。
水「ごめんなさい。実は私、西島さんが好きだったんです」
A「あの…どういうことですか」
抑えきれないこの感情がつい一言一言に滲み出てしまう。
水「同じ部署になった時から彼のことはとても気になって、次第に彼の仕事姿とか…結構見てしまうようになったんです」
A「……」
水「毎日隣で仕事をするようになり、気がついたらだんだんスマートになっていく彼を好きになっていました。……彼が欲しいと思いました。」
思い思いの言の葉を並べていく水瀬さん。
彼女の発言に沸沸と苛立ちを持ち始める私。
なんでこんなに腹立ってるんだろ。
水「でも…どんな私を見せても、どんな言葉を言っても彼は私に振り向くことはありませんでした。彼には好きな人がいた。それはAさん。
彼はあなたが好きだから」
え?
隆弘が私のこと……好き?
A「えっ……」
衝撃の事実を聞き、私は耳を疑った。
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さな(プロフ) - 続き気になります! (2018年1月28日 13時) (レス) id: 84822f85a8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーちゃ(プロフ) - HIYOさん» HIYOさんコメントありがとうございます;; そう言ってもらえて嬉しい限りです! これからも頑張ります! (2017年9月23日 18時) (レス) id: d33df34a1f (このIDを非表示/違反報告)
HIYO(プロフ) - しんちゃんオチ、1話しかまだ見てないないのにこれからが楽しみです!頑張って下さい! (2017年9月19日 20時) (レス) id: 6a477f4663 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーちゃ(プロフ) - ちぃさん» ちぃさんコメントありがとうございます! リクエスト、お応えします!より良い作品になるよう頑張りますので待っていてください! (2017年7月4日 19時) (レス) id: d33df34a1f (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ - すごいおもしろかったです!AAAで兄妹恋愛みたいなのも作って欲しいです! (2017年7月2日 20時) (レス) id: 4bafe48f70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆーちゃ | 作成日時:2017年6月12日 19時