ｦﾀｸが知らない彼らの秘密

＿ ページ16

or「もうきっていいー？」

kr「えー…」
「あーじゃあさ俺のこと好きって言って！」

or「…は？」




いきなりくろちゃんがそんなことを言い出したので驚いた


こいつ何言ってんの


自分はあんまり自分の感情を表にだしたりしないし


"好き"だなんて家族にも友達にもほとんど言ったことがないし


なんせ恥ずかしすぎる




or「やだよ」

kr「えーいいじゃん！」

or「絶対やだ」

kr「俺のこと好きって言ってくれないときらない！」

or「えぇ…」




自分からきるのはあまり好きではないので


なるべく自分からはきりたくない


でも言うのもいやだしな…


だがよくよく考えればたった2文字だけ


それを言えばきってくれるのなら自分からきるよりはましだな


そう思った俺は適当に返した




or「はいはい、すきすき」

kr「えーなんか雑ぅ…」
「もうちょい感情こめて！」

or「はぁ？」




ほんとにめんどくさいやつ


でもこんなやり取りをしている間も時計の針は少しづつ進む


…はぁ仕方ない


俺はとうとう折れてくろちゃんの要望に応えることにした


なぜか緊張してきた


俺はドクドクと鼓動を打つ心臓を落ち着かせるため1つ息を吐いた




or「くろちゃん」

kr「んー？」


or「…すき」


kr「…おぉなんかいいね今の笑」
「ドキッとした」

or「うるさいなぁ」
「言ったんだから早くきって」

kr「はいはい笑」
「んじゃまた明日ね」

or「うん、ばいばい」




くろちゃんと電話をきった後


俺は謎の緊張感から解放され


溜息をつきながらベッドの上で仰向けになり天井を見つめていると


スマホから通知音がなった


なんだ、と思いスマホを開くと




黒田俺も好きだよ




と一言だけ送られてきた




or「…はぁまじなんなのあいつ」




呆れた俺は


ほんのり赤く染った顔を隠すように枕に顔を埋めた








fin.

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