バスケ嫌いなバスケの天才part2 (ページ17)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:54,101 hit

過去編・第1話ページ17

『兄さん!!バスケしよ！！』

笑顔で兄である奏人に駆け寄ったA。

まだ5歳にも関わらずバスケの腕は一流だった。

奏人「おう！兄さんも負けないからな！ﾆｶｯ」

優しく笑いかけた兄にAも嬉しそうに微笑む

透人「お！バスケするなら俺も混ぜてっ」

そう言って二人の間に入った次男、透人

と、その後から走ってきた3男、陸人

陸人「やっぱ透人兄ちゃん足速ー！あ！バスケ！？俺もやるぜー！！」

四人の兄弟は本当に仲良く、いつもバスケをしていた。

『ぼくね！兄さんたちみたいに上手くなりたいの！』

そう言うと奏人と透人は笑ってAの頭を撫でた。

透人「すぐなれるって！お前、上手いもんな！」

奏人「そうそう！もしかしたら俺たちなんてすぐ超えちゃうかもね！」

そう言われ、Aは目を輝かせた。

『ほんと！？僕みんなみたいになれる！？』

二人は口を揃えて「当たり前だろ！」と笑った。

陸人「まぁ、俺の方がうまいけどな！」

透人「陸人、大人気ないぞ。お兄ちゃんだろ。」

陸人も構ってほしそうに言ったが透人に口を挟まれ「うっ･･･」っと声を漏らす

『ぼくね！陸人兄さんの試合が一番好き！しゅーともどりぶるもほかの人に負けないくらいじょうずなの！』

そう言ってAは柔らかく笑った。

陸人「A･･･！！俺もお前のプレー好きだぜ！お前が一番楽しそうにバスケするもんな！」

Aは大きく頷いた。

『だってぼく、バスケ大好きだもん！とくにね！ぼーるつくおと、とか！たのしいかんじする！』

そう、Aはとても”バスケの音”が好きなのだ。

ドリフトの音、ボールがリングを通る音、みんなが走るたびになるバッシュのｷｭｯｷｭｯとした音。

全てがAを幸せにさせた。

奏人「音！いいよね！俺も好き！」

Aの意見に最初に肯定したのが奏人だった。

透人「俺も好きかな。でも俺はどっちかってゆーと相手抜いた時も楽しい！」

陸人「わかる！スカッってするよな！」

大好きな兄たちに自分のバスケの好きなところを肯定され、Aは心をワクワクさせた。

『ねねっ！早くうまくなるにはどうしたらいい？』

みんなは頭をひねって唸っていた。

奏・透「「練習？」」

ただ一人、違うことを言った

陸人「ミニバスだよ！A！入ってみるか？」

それが始まりだ