バスケ嫌いなバスケの天才part2 (ページ15)

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高校編・第13話ページ15

一緒に帰っていた。中学のときのように。

会っていない間の話や、最近の話など、沢山話した。

『･･･なぁ、』

駅を目前にして、僕は立ち止まった。

それを不思議そうに征が振り返った。

赤司「どうした？」

僕はひと息吸って、心を落ち着かせようとした。

『その、僕･･･洛山行こうかな。』

う･･･っ

それを言おうとしたんじゃないのに･･･

征を前にするとどうも緊張する

赤司「当然だ。」

なんて言っていたが、嬉しそうに笑っていた。

『あと･･･─────待たせてごめん。僕･･･！
征が好きだ･･･！その、まだ僕でいいなら･･･っ
つ、付き合ってくれないか･･･？』

僕は何故か目頭が熱くなって顔を伏せた。

一年半越しの告白。

征はまだ僕を想ってくれているのだろうか。

しばらく沈黙が続いた。

僕はダメなんだと思い、最後に笑って帰ろうと思った。

『ダメだよ、な･･･！その、僕は･･･((「ダメって何がだ。」･･･は？』

顔を上げると征は顔を赤くしていた。

赤司「･･･待たせすぎだ。それと、僕が君を振るなんてありえないだろう！言ったはずだ！君を好きになった理由を！僕だって･･･！ずっと君を想ってた！」

征は俯いてそう叫んだ。

『征･･･？』

僕は驚いて征を見ていた。

赤司「･･･僕で良ければ、お付き合いしようか。A」

征はそう言ってクスっと微笑んだ。

『･･･っ！』

何故か分からないが、涙が溢れた。

そしてその涙は、何故か温かかった。

征は僕を引き寄せて抱きしめた。

赤司「おかえり、A･･･！」

何故いつも、征の一言一言に感化されてしまうのだろう。

何故か止められずに流したままの涙で、震える声で言った。

『ただいま･･･っ！征･･･！』

何故僕は征に惚れたんだろう。

気付けば好きだったのか。それすらよく分かっていない。

ただ一つ確かなことは、

征は僕にとって大切な人だという事だ。