【蟲師】気まぐれな蟲【原作沿い】 (ページ3)

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緑の座2【ギンコ視点】ページ3

シン「ご覧になったように、昔から僕が物の形を型どるとそれは既存の生物じゃなくとも生命を持つんです。

でも、新たな生物を生み出すなど、人のしていい所行では無い。八百万の神々の怒りを買う。

と言って、左手で書くことを祖母に禁じられました。

右手で書くと何も無いんですけど、この間指を怪我しちゃって…。それでさっきのことに」

ギン「なるほど、あれは驚異の造形物だった。」

シン「僕も驚いた。あんなものまで動き出すとは……。今までも散々妙な物は動き出したけど。」

「へぇ、例えば？」

シン「こうもり傘とか孫の手とか……」

ギン「………」

「………」

シン「…………ﾊｯ！調査はお断りします…！！」

ギン「チッ」

「残念だったねぇギンコ((ｸｽｸｽｯ」

シン「まぁでもそのまますぐ帰れとは言いませんが…。こんな山奥まで入ってくるのは大変だったでしょ？

今晩はゆっくりしていってください、それに実は人に会うのは久しぶりで、世間話なら是非とも付き合って欲しいんですよ！」

「世間話ならまかせなよ、私結構聞き上手で話上手だよ～！」

シン「そうなんですか！？じゃぁAさんの話も聞かせてもらえないでしょうか！」

ギン「あー、こいつのは当てにならんからやめとけ」

シン「えっ、そうなんですか？」

「そんなバッサリ切り捨てなくてもよくない？」

ギン「実際そうだろ、お前の話はいつ聞いても人間の俺たちにゃあ理解し難いんだよ。」

「えぇ～……。」

シン「ふっ、あはは！お2人の会話は聞いていて飽きません！」

そう言って貰えると有難いんだが……。

そのかわりこっちはこっちで結構苦労してんだけどな……;

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夜

シン「どうぞ、僕が漬けた果実酒です。普段はここで一人でやってるんだけど…」

酒…そういやAはめっぽう弱かったな。

酔ったこいつは本当に面倒くさい。

ギン「お前飲むなよ。」

「えぇ～、好きなんだけどなぁ…。」

ギン「お前自身は好きでも俺がめんどくせぇんだよ。」
「自分は知らない。」

ギン「そりゃお前は覚えてないからな。」

シン「酔ったらどんな感じなんですか？」

………物凄く言いにくい。

シン/A「？」

言ってしまえばこいつの素性を知らなければ、そこらの男に喰われるのは確かだ……。

こいつよく女の姿をしているからな。

ギン「………さぁな。」

誤魔化す他はなかった。