緑の座【ギンコ視点】 ページ2
in山道
「神の左手を持つ少年？」
ギン「あぁそうだ。今日はそのことを調査しに行く。」
「ふぅん…」
ギン「なんでも、描いたものが浮かび上がるとかの噂でな。少し興味が湧いたんで調べることにしたんだ。」
「へぇ…」
ギン「…………」
「…………」
ギン「お前興味ないだろ」
「ない」
こいつ即答しやがった……。
話したこっちが馬鹿らしく思えてくる。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
しばらく山道を歩いていると…
フワッ))
ギン「なんか今通ったな……。猿でもいるのかね。」
「赤い着物を着てた。」
ギン「着物…？ってことは蟲か？」
「いや…まぁ蟲っちゃ蟲か……(あの着物、どこかで…？)」
ギン「なんだその曖昧な答えは;
しかし緑が異様なくらい鮮やかなところだな…ここは。」
「そうだね〜。目に優しいし、やっぱり居心地がいいよ♪(まぁいいか)」
そう言われてみれば確かに、他の蟲たちも心做しかリラックスしてるように見える……。
「ここは見ていて飽きないよね〜♪」
ギン「じゃぁついてくるんじゃなくて、ずっと自然を見てればいいだろ。」
「いや、流石に何百年見てたら飽きるさ……
ギンコだって飽きないだろ〜？こーんな美女連れて旅してんだ。」
容姿なんてコロッと変えられるくせに……
ギン「さて…調査の場所はこの辺りのはずだが？」
「おい無視すんなよぉ…((ﾑｽｯ」
ｶﾞｻｶﾞｻｯ))
「へぇ…もう何年も前に建てられたなぁこの家。
ここが今回調査するところ？」
ギン「だと思うが……。」
？「おいコラ鳥ー！」
少年の声と同時に、パタパタとこちらへ何かが飛んできた。
ギン「なんだこりゃ…」
ﾊﾟｼｯ))
「何それ…」
ギン「墨だな……。」
「墨がなんで飛ぶんだよ」
ギン「知るか。」
？「あ…見た……？」
ギン「そりゃぁもうバッチリと…君、イオロイ シンラくん？」
シン「えっ、あぁ。」
ギン「書巻読んでもらえたかな」
シン「あっ、じゃぁあなたが…蟲師の……ギンコさん…？」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿
俺たちは家に上がらせてもらい、さっきの墨でできた鳥のことを聞いた。
シン「＿＿。こういった調査の申し入れはありましたが、全て断わって来ました。
祖母の遺言なんです…。僕のこの性質を広めてはならない。そして、できる限り眠らせておくこと……。」
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作者名：驟雨-ｼｭｳｳ- x他1人 | 作成日時：2019年3月17日 2時
