【H×H】萬屋は家族を夢見る【男主】

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「だから仕事だって！！」
『俺がお前にあげるやつも仕事じゃん、何で急に何の知らせもなく出張してんの』
「わざわざ客一人一人に出張してますって連絡入れるわけないだろ、何人の顧客抱えてると思ってんだ！！」

『お前いつもそう』
「はー？イルミに言われたく無いんですけど！！」


通信機に向かって怒鳴ったって何の意味は無いし、シルバさんとゼノさんには呆れた顔されるし、クロロの戦闘見れなかったし、……イルミに怒られるし！！
はーあ、落ち込むぞコノヤロー


『俺だってお前に依頼溜まってるんだけど』
「たまには俺の力使わないで仕事してみろよ」
『お前が1番確実性高いのに何でわざわざそんな事しなくちゃいけないの』

「俺を休ませると思って」
『働け』

……上司かオメーは。
そうして一方的に切られた。何でこんなに怒られなきゃいけない訳！？

俺は！！お前専用の！！！萬屋じゃないの！！！
もう！！！！バカ！！！！！


……このまま通信機を持っていたら壊してしまいそうなので早急にシルバさんに返した。
そしたら若干の申し訳なさを感じる表情で、手を挙げられる。殺気や敵意は無かったけど怖くて目を瞑ったら、

ぽん

と、頭を撫でられた。




「えっ」
「…………、」

気難しそうな顔をしたその裏には“息子がすまん”みたいな心情が見て取れる。
ゼノさんが補足をいれるように「すまんの〜」なんて言っていたが、それよりも父性を感じるその行動に驚いてか否か

顔に熱が集中する。


単刀直入に言う。照れた。



何かすっげぇ恥ずかしくて、初めて父性に触れて、訳分からんけど照れた。


「あっ、ちょっと困るんだけど。Aの事誑かすのやめて」
「お主はこやつの何なんじゃ」
「同居人」

「違う違う違う違う！！！あれを同居というな！！不法侵入者！！！」


なーんでさっきまで殺し合いのバトルしてた癖に和やかに会話してるんですかね。
いや別に良いけど、俺の仕事はそもそも暗殺そのものでは無いし。


「やめろクロロ引っ付くな」
「頭なら俺がいつでも撫でてあげるのに」
「マジでいらねぇ」

とか言いながら俺に抱きついてくるクロロは雑に頭を撫でてきた。マジで鬱陶しいなコイツ……！！！

違ぇの！！恥ずかしかったのは、あれだよ、ほら……、あの、……シルバさんだったからって言うか？父親が嫌いな俺が、悪くない父性に触れたから？みたいな？



もういいからクロロやめろ、頭を撫でるな。

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