【H×H】萬屋は家族を夢見る【男主】

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やっとクロロが出て行って数日後。
電話が鳴ったので出てみれば驚きの声の主で思わず固まった。


「ひ、久しぶりだなクラピカ君」
『ああ突然すまない』

そして俺は眉間に皺を寄せる。
クラピカ君
ヨークシンシティへ向かったクロロ
集まる旅団
そしてクラピカ君の声の雰囲気

……旅団の事かなぁ

電話越しなので100%の自信がある訳じゃないけど、心做しかクラピカ君の鼓動も早い。


「依頼？」
『訳あって今Aさんの事務所まで足を運べないんだがそれでも良いだろうか』
「盗聴されてても知らないよ？俺は責任取らないからね」


俺がそういうとクラピカ君は黙り込んでしまった。意地悪言ったみたいじゃんやめてよ。

それからクラピカ君は口を開いて


『Aさんにこっちに来てもらうというのは可能だろうか』

と問うた。
なるほど頭の回転が早いこって。

「今どこに居るのかにもよるけどまぁ可能か不可能かと言われれば可能だな」




『ならばお願いしたい。今はヨークシンシティにいる』





確定演出ｷﾀ━━━━━━━━！！！
旅団じゃん！クロロじゃん！！ヨークシンで窃盗するって言ってたもん！！

まぁ良いですよ、良いですとも行きましょう。クラピカ君に名刺渡した時点でその覚悟は出来てたし。
いつかは誰かから旅団関係の依頼が来るんじゃねぇのかな、とは思ってた。

それが今日、クラピカ君からだったってだけだもんな。


「あ〜〜〜、ウン。分かった。行きます」
『……大丈夫か？無理して欲しいわけじゃ』

良い子だなぁもう！！
お兄さん頑張ちゃうぜ…。

そんな訳で入口の扉へは不在を表す札を立てかけておく。


目の前の仕事を片付けてさっさと渡さなきゃな

カタギなら集めた情報や証拠をそのまま家に送るのにそうじゃない奴らは直接の手渡しを好む。
途中でガサ入れが入っても嫌だもんな。本人が来たり部下が来たり。
部下かそうじゃないかは聞けば嘘ついてるかそうじゃないか分かるから便利だなぁ俺ってば。

ポテンシャル高すぎ。

後は戦闘能力が高けりゃ文句ないんだけど。如何せん早く動ける以外の取り柄は無い。


さーて、ヨークシンシティへ向かうかぁ
あ！これあれじゃん、ハンターライセンスの使い時！！

あんまり出張萬屋しないからここから動くことないんだけど、それでもどこからか噂を聞いた遠くの人のために何度か。



その時はつい普段のくせで忘れてたんだけど、ライセンス便利らしいから使うっきゃない！！

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