【H×H】萬屋は家族を夢見る【男主】

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そんな訳で数日後、無事期限までに陰獣のメンバーについて調べあげ、クロロに情報を送る。

思ったより大した事なくて拍子抜けもいいとこだ。
いやぁ、身体にヒル飼ってる奴についてはマジでドン引いたよね、絶対に友達になれない。


「この情報が偽物である可能性は？」


事務所に来たクロロはいつもと様子が違ってて、それでいてプレッシャーをかけるみたいに俺を睨んだ。
なんて言うのかな、ビジネスモード？初めてここに来た時の雰囲気を出してる。


「無い。証拠映像と音声のデータを全員分やるからそれを」
「いや、いいよ。俺が圧かけて無いって言い切ったんだし」

「ほんっと、急にそういうのやめろよなー。ビビるから」
「全然怯んでなかったじゃん、自信無くすなぁ」

あ、いつものクロロだ。
オンオフの切り替えが凄まじいこって。

内心めちゃくちゃビビるからやめてほしい。殺気に刺されるのだって仕事上痛くも痒くもないけど嫌なもんは嫌だし。


「しばらく会えなくなるな〜」
「不法侵入者がいなくなって嬉しい限りだ」
「寂しい事言うなよ」

ヨークシンシティのオークションへ参加するらしく当分俺の事務所へは来ないんだとか。いやまぁ俺としては嬉しい話なんだけど。

……窃盗するって言ってんのに参加するって言っていいのかは些か不問だ。


「終わったらまた来る」
「来なくていい」
「来ない間誰にも家上げるなよ、浮気はダメ」
「彼女かやめろ、お前にそれを言う権利は無い」

つーかデータ渡したんだからさっさと帰ってくんない？帰るっていうかヨークシンへ行けって言うか。

アジトがそっち方面にあんのかな、知らねぇけど。調べてないし、必要も無い。


「そんな訳でさっさと行け」
「寂しい」
「知らん」

「Aなんか冷たくないか！？」
「いつもだ！！俺も暇じゃねぇんだよ！！見ろこれ！！半分イルミの！！！」

あ、言っちゃった。
依頼人の守秘義務フル無視しちゃったよ、ごめんイルミ。内容まで言ってないからセーフにしてくれ。

書類の山と散らばるUSBを前に目眩がする。アイツはどうしてこうたまに、ドサッと大量に依頼を持ってくるんだ。


「ねぇA」
「何だよ…」

「殺しの依頼は受けないんだっけ」
「受けない」
「何で？」
「バレるのが怖いから」

「Aならバレないでしょ、謙遜しすぎ」
「そもそも戦闘はそんなに得意じゃない」



いつまでいるんだお前。
旅団のメンバー、お前が招集かけたんだから遅刻してやるなよ。

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