【H×H】萬屋は家族を夢見る【男主】

3-8 ページ34

起きてもまだ隣に旅団の団長がいた時の気持ちを300文字以内で述べよ。

……助けてくれーーー！！！！！


しかも寝てる！！！！
幻影旅団！！！団長！！！寝てる！！！

俺はクロロの腕からこっそり抜け出して朝食を作る。
アイツ朝ご飯とか食べるのかな……。

食パンを焼いて、目玉焼きをのせる。シンプルだけど朝ご飯としては優秀だよな。
何より食パンと目玉焼きの組み合わせが天才的。一番初めに思いついた人物には是非国民栄誉賞をあげてくれ。


ガタンと物音がしたので恐らくクロロが起きた。

「…A？」
「おはよう、お前朝ご飯とか食べんの？」

「……食べる…。」

そんな寝惚けた顔ある？？
開き切ってない目を擦りながら歩いてくるクロロ。こうして見るとただの一般男性なんだけどな？？

クロロの分の食パンをトースターに入れながらそんな事を思っていたら突然後ろから抱きつかれてしまった。



昨日散々抱き枕にしといて？？

まだ抱き枕なの俺？？


「おいクロロ離れろ」
「久しぶりに爆睡した……、頭痛い…」

「知らんわ」

爆睡出来ない生活なのね……可哀想っ、とはならんわ。シビアな生活送ってんな、そりゃあそうだろ、盗賊。

ああもう動きにくいから離れて欲しい……。


「あ、コーヒー飲む？」
「ブラック……」

「分かった。じゃあ離してくれ」
「嫌だ……」

起きろ！！！！覚醒したら分かるからこの状況の異常さが！！！！

昨日！！出会ったばっかの！！男同士が、なんで長年付き合ってる恋人みてーな朝迎えてんの！？！


俺の肩に顔を埋めるクロロはそのまま寝そうな勢いだった。

マジか。


「A旅団に入ろう」
「何だ急に、入る訳ねぇだろ。」

「毎朝ご飯作って」
「嫌だ」

「毎晩一緒に寝て」
「もっと嫌だ」


……これさぁ、あれじゃね。
どっかの国じゃプロポーズもいいところじゃね？

まぁ生憎言葉以上の意味が無い事は俺が一番よく知ってる。
眠たいからあんまり深く考えて喋ってないんだろ、はーあ、早く起きてくれねぇかなぁ！！！


そんな訳で出来た。朝ご飯。

「ほらクロロ、これ食べて帰れ」
「……ん…？」

起きてます？コイツ。
後ろにいるから顔は見れないんだけど、寝惚けすぎじゃね？？

はーなーれーろー！！


そう思って多少暴れたら、逆に強く絞められて、やらかした苦しい。
そしてそのまま、うなじをガブッと噛まれる。




「俺は！！！朝ご飯じゃねぇ！！！！」



見当違いのキレ方した気がする。

3-9→←3-7

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す