【H×H】萬屋は家族を夢見る【男主】

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「志望動機は本職である萬屋を営む上でライセンスがあると便利だから。

注目している選手は特に無し。

戦いたくない選手は、良い意味で404番。悪い意味では44と301。特に301は聞き分けが悪いから本当に嫌だ。」


……ヒソカが聞き分けが良いという訳では無いんだけども。
まぁ状況に応じて臨機応変に対処してくれるヒソカと違ってイルミは俺に容赦ない。

付き合い長いからっていうのもあるかもしれねぇけど、それでも手厳しいぞ？？？


この面接が最終試験かと思えば全然違った。




トーナメント表らしきものが前に張り出された。
……え、合格者は一人とかそういうやつ？？

と、思えばまた全然違った。


そして逆だった。俺もしかしてこういうの予想すんの向いてねぇのかな……。

最終試験は、勝ち抜け形式のトーナメント。


一回でも勝てばライセンスゲットというものだ。
なんだ！！ヒソカとイルミに当たらなきゃ余裕じゃん！！！




俺の番号は……、301の隣、……初戦がイルミーーーー！！！！！！！


この意地悪ジジイーーーーーー！！！！！！！




ーーーーーー




「助けて」
「ボクとしては羨ましいけど♧」

「変われよ！！！」
「出来たらしてるさ♢」


「嫌だ戦いたくない…やだやだ……、泣きそう、いい歳して泣きそう」
「泣くなら是非ボクの前で♡」

「この変態め！！！励ませ！！！！」

なんてごちゃごちゃ駄々を捏ねていたら53番君VSキルアの試合が始まる。
ひぃ、これが終わったら俺とイルミ……、待って分かった開口一番に“まいった”って言えばいいんじゃね？

「まいった」

そうそう、キルアみたいに……、キルア！？！！


なんで！？！

余裕そうな顔でキルアは「アンタも戦っても楽しそうじゃないから」って、言っ……、




待って……？？？キルアが負けを宣言ってことは……次の試合で負けた方と…、あのブラコン拗らせまくったイルミが……キルアと対面……したがるよね〜〜？！？！？！！！

分かる。


ますます開口一番に“まいった”って言わなきゃいけねぇな！？


「A、ほら呼ばれてるよ♧」
「うわ、そうか俺か……」

「骨は拾ってあげる♡」
「いや俺が死んだらアイツの負けだからな！？」


おっとそれじゃ、意地でも死ぬ訳にはいかねぇじゃねぇか、可愛いキルアをブラコンから守るために。

ひぃ、怖いよ〜〜、久しぶりにこんなに怖いよ〜！！！！


開始のコールと同時に言えばいい。
そう思って耳をすませる。





「まいった」

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