【H×H】萬屋は家族を夢見る【男主】

2-12 ページ21

「俺もう行くわじゃあ」
「ねぇA」

もうプレートは集め終わったのか、針を取って随分リラックスをしているイルミが俺を呼び止める。

なんだよもう、怒ってんの！！！！

嘘、怒ってない、ゴンの前じゃ怒らない。


「まだ怒ってるの？」
「は、」

「Aがそこまで引き摺るの面倒臭いんだけど」
「はぁ？」

し、知らねーーーー！！！！！！！！
元はと言えばお前が、いや別に俺達お仲間さんって訳じゃねぇから攻撃されたって怒る意味は分かんねぇけど！！

…自分で思ってすげぇ納得したな……。


そうだよな、コイツだって依頼で俺の命を狙う事もあるだろ。
イルミにとって俺は針人間として利用する生き物と何ら変わりねぇんだ。

まぁ、ちょっと便利ってくらい？


そうだよそうだよな！？

あーーーーーーーーー、すっきり。


「だからA、」
「もう怒ってない、というかうん。大丈夫。」

「は？」
「いや、何でもない。そんじゃ俺、俺のターゲット探してくる！」


「え、ちょっとA、…はや………。」
「全然話聞いてもらえてなかったね♤」


なんて声が後ろで聞こえたけど、あのままイルミの(俺に対する)愚痴を聞かされたらまた勘違いして怒りそうだからさっさと場を離れるが勝ち。

199番君を探すのとキルア探すのどっちが早く済むかなぁ




ーーーーーー



そうして難なくキルアを見つけて無事に199番のプレートをゲットした。
とったどー！！

そんな訳で最終試験へ向かいに再び飛行船の中だ。


面接を行うという放送が聞こえて、ヒソカが立ち上がったため、俺はイルミと二人きりになった。


「ねぇ」
「うん？」

「…………、」
「え、何だよ」


ムスッした顔(針まみれだから実際表情は動いてないけど)で俺を見るギタラクル。
何か言いたいことがあるんだけど、上手く言葉にできないって感じ。珍しいなイルミがそんなになるの。

あんまり言葉を詰まらせることないのに。


そんなこんなしてたらヒソカが帰ってきた。
面接の内容を聞いたけど答えてくれなくて、このやろう、受験は団体戦だろぅ！？


結果イルミは俺へ何を言うまででもなく、俺の面接の番がやってきた。





志望動機、注目している選手、戦いたくない選手……ってなんだそりゃ会社の面接か！！！



……会社の面接なんか受けたことないけど。

2-13→←2-11

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す