一夜で終わるはずだった【YG】

24*なしー貴女sideー ページ25

『……今日も、なし』




いつからか日課になっていた。
スマホを見て｢なし｣と言うのが。






ない。というのはユンギからの連絡。
抱きしめられた日を境に、パタリと連絡がなくなった。



もう半年が経とうとしていた。




『なんで…。急にこんな…』







初めの方は熱愛報道も会ったし仕方ない。そう思っていたのが、仕事が忙しくなったのかもしれないと思うようになり、今では他に女の人ができたのかもしれない。…そう思うようになった。



何も伝えられてないのによく待っていると思う。



私はもう必要ない？


なにか一言くらい欲しいよ。







諦められないよ。



まだ好きだよ。




誰よりもあなたの体温を知ってるのは私だけ。


欲にまみれて噛み付いてくるのも、意外と厚い胸板も、しっかりした腹筋も。



曲を作る指が私のなかでどう動くのかも。



人に言えないようなことまで全部知ってる。



でも、あなたがどんな風に笑うのか

好きだよって


愛してるって言ってくれるのか


私は何も知らない。






教えてよ。会いに来てくれない理由も、どうやって笑うのかも、どうやって愛を囁いてくれるのかも。









ユンギ、何も言わないでいなくならないで。

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