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移動教室からの帰り道、
階段を登りきって左手に曲がると
灰色の頭と、見覚えのある黒いショートカットが
楽しそうに話しているのが目に飛び込んできた。
相当大きな声で話しているようで
教室まで距離のある俺の位置でも、
話している声と内容が良く聞こえる。
「……」
なんとなく、居心地の悪さのようなものを感じる。
近づきたくないけど、俺の教室はそこにある訳で。
授業が始まるから、帰らないわけにはいかない。
歩みをとめた俺に合わせて
隣で歩いていた○○○も足を止めて
クネクネと体をよじらせた。
「ちょっとお〜、夜久さんったらあれ、いいのかしら？」
「別に。Aが誰と話してようと自由だろ」
いや、そのオネェ口調なんだよ。と
コイツは元来こんな奴だったわ。と
特に気にする訳でもなく、適当に返事をした。
したはいいが、
思ってもいないことを言ってしまいプチ後悔。
「いや、確かにそーだけどさ…」
「俺は彼氏じゃないからな」
満足の言う答えではなかったのだろう
○○○は歯切れの悪い返事と、
しまった。地雷踏んだと言わんばかりの顔をした。
が、そんなものは一瞬で
すぐにいつも通りのニヒルな笑みを浮かべた。
「そんな事言って、嫉妬でおかしくなりそうなクセに」
「…そうだな」
ぶっきらぼうに返したと反省しようにも
Aに甘えるリエーフの声が耳に届いて、
それどころではない。
『ねえ、やっくん呼んでこよっか？ 部活一緒だよね？』
「え゛っ。大丈夫っす！ Aさんに会いに来たって！ 俺、言った！」
『あはは、そうだっけ？』
「もー！ ついさっきの事でしょ！ 覚えてて！」
『いやあ、最近物忘れ酷くてさ！ ごめんご〜』
…もやもやもや。
心が何か良くない物に覆われていくのが分かる。
立ち尽くしてしまう。
動こうにも、足が進もうとしない。
そんな俺を見て
あー、ごめん。俺が嫌だから先行くわ。と、
自由気ままな黒猫のような男は先を歩いて
二人の会話に混じった。
「あれあれ？ リエーフくんじゃないの」
「ゲッ！ ○○○さん…」
「ゲッてなんだよゲッて」
○○○が合流すると、
リエーフはすぐに顔を真っ青に染め上げて
自身の教室へと戻って行った。
.
Aはおれのものなのに。
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桔梗(プロフ) - ハクさん» お返事ありがとうございます！楽しみに待ってます^_^ (2020年8月7日 21時) (
レス) id: 0a506d7e76 (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - 桔梗さん» コメントありがとうございます^^第一時のリクを全て消化した後に燃え尽きていなければ頂きます...！(でもまっつん推しなので書く可能性大) (2020年8月7日 19時) (レス) id: 63b947b75a (このIDを非表示/違反報告)
桔梗(プロフ) - このシリーズのお話をいつも読むのが楽しみです！！いつか、松川さんのバージョンも書いてください！！これからも楽しみにしています！！ (2020年8月7日 9時) (レス) id: 0a506d7e76 (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - 麦さん» コメントありがとうございます〜！！つむさむは個人的に書こうと思ってネタを仕込んであるので、後々書かせていただきますね〜！ (2020年8月6日 21時) (レス) id: 63b947b75a (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - やなさん» あとがきにてフラグについてのお話をさせて頂きました。目を通して下さると幸いです。ご指摘ありがとうございました。 (2020年8月6日 21時) (レス) id: 63b947b75a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハク
| 作成日時：2020年7月26日 22時
