○○○とシちゃったら

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「待っ」




『っ！』









引き留めるべく声をかけようと口を開くと





佐藤ちゃんは俺の気配を感じたのか






声をかける前に走り出してしまった。








突然走り出して、


俺たちの前から消えていく佐藤ちゃんを



岩ちゃんとふたりで、呆然と見つめる。








「って、逃げ足早！！！」





「今のが例の佐藤ちゃんか？」





「うん、そう…なんだけど…」







佐藤ちゃんが走っていた方向を見つめながら、



岩ちゃんの質問に答える。






走り出したのはたった数十秒前のはずなのに





もう姿見えなくなったんだけど…？






いや、忍者？







え、そこまで俺の事嫌いになったの？





連絡先まで絶って、目の前から走り出すほど…？








いやいやいや、



及川さん相手にそんな事は無いでしょ！





流石に！






だって及川さんだよ？？



それはないって。





…ない、よね？






え、もしかして俺下手くそだったとか？





佐藤ちゃんから誘ってきておいて



顔も見たく無くなるほどお粗末なものだったとか？








…なんか、雲行きが怪しい…かも？









「すげえ嫌われようだな」






「やめて！！！」









それはないと、信じたい。

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