○○○とシちゃったら

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「見つける宣言したはいいけど、何も分からないって何事…」






いや、でも名前は知ってる。確か佐藤ちゃん。





ちょっと待って。





苗字しか知らないの流石にやばくない？







どうしよう。他になにか分かってたっけ？







他には…なにか…。





あ、あと学年は確か2年。







記憶をめぐらせていると、初めて会った日に


「2年の佐藤です！！ 及川先輩、抱いてください！！！」




と勢いのありすぎる誘いを受けた日のことを思い出した。









いやあ、あれは凄かったなぁ。



佐藤ちゃんか。…うん、佐藤…佐藤かぁ…。






…2年の佐藤ちゃんってどれだけいるの？




確か結構人数いたような？ 3年も佐藤ちゃん多いし。




あー、探すだけで骨が折れそう。









練習が終わって更衣室で着替えながら悩んでいると





俺の発言が気になったのか、岩ちゃんが首を傾げた。








「なんだお前、何を見つけるんだよ」






「女の子」






「聞いた俺が馬鹿だった」






「だってどうしようもなくない〜？ シたあとに雲隠れだよ？ 連絡先もぜ〜んぶなくなってるの。やばくない？」






本気でやばいと思っている俺に対し、



岩ちゃんは俺の悩みを聞くなり



目に見えて機嫌が悪くなっていった。







「…ほう。お前、進路決まりかけてるからって調子乗ってるだろ？」






「違うって岩ちゃん！！ 拳収めて！！」






スッ…と出てきた拳をなんとか抑えて、




話を聞いてもらうように宥める。






宥めるけど、



きっとこれ意味無いべ。








「納得できねえ答えだった場合、殴る。納得出来てもぶん殴る」





「どっちにしろ殴られんじゃん！」






「当たり前だろ」と鉄拳制裁大魔王は拳をチラつかせて、





どうしてそうなったのか俺に話すよう促した。

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