隣の赤葦くんがすごく話しかけてくる【赤葦京治】

はちもちもち（赤葦side） ページ10

「そんなに急いで食べたら喉に詰まるわよ」


「ひほいてるはは！！ (急いでるから)」


「あぁ…そう…」





母さんに白い目で見られたけど、そんなのは気にしない。



今は、一刻も早く餅以さんと電話をしたくて仕方がないのだ。





「ご馳走様！！」





「…あんなに元気な京治、初めて見たわ…」そんな事を思っているのだろう。俺だって、こんなに早く食べ終えたの初めてだよ。






リビングを後にして、風呂場へ向かう。





湯船に浸かりながら足のマッサージをして、



15分ほどで風呂から上がる。





「9時半…！ 上出来！」






赤葦 京治Aさん遅くなってごめん!準備できたよ




ベッドで横になり、返信を待つ。


脈が早い。心臓がバクバク音を立てているのが分かる。





返信は、すぐに来た。







A急がせてごめんね! ありがとう!
Aかけるね?
赤葦 京治了解です





あああ、俺は今から餅以さんと電話をするのか。




やばい。思ったよりすごく緊張する。




心臓なんて、壊れるんじゃないかってくらいバクバクしてるし。






そんなことを考えていたら、呑気な音と共に餅以さんから電話がかかってきた。





スワイプして、応答する。





「…も、しもし」



『あっ！もしもーし！ 赤葦くん、急いで準備してもらったみたいでごめんね』



「ううん。全然大丈夫だから気にしないで」



『あはは。ありがとう。部活もお疲れ様ね』



「ありがとう。餅以さんも、1週間お疲れ様」



『ありがと〜！』






餅以さん、慣れてる。





いや、餅以さんなら沢山電話してるんだろうけど。






…少し、傷つくというかショックというか。






電話出来て嬉しいはずなのに、変な気持ちだ。

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