第8話(ちょいグロ) ページ10
「……！」
リリカは目を輝かせてその光景を見ていた。
「もう少し描きたいんだけど…近くに高台的なとこってある？」
「もうちょい先に行ったとこにデッケー崖があったな」
『よし、そこまで行くかな。ナビゲーターよろしく…と、言いたいんだけど、アレ、どうにかしよっか』
森の木々から見える“イレギュラー”を私は指差す。熊みたいな形をしている…ここにいる動物に扮して気が抜けたところを襲うとしたんだろうか。
「また変なのが来てんなー。…撃つか？」
13は二丁拳銃を“イレギュラー”に向ける。
『んー、弾は入らなさそうだから、マルコス、宜しく』
「オッケー」
マルコスは欠伸をしながら手に持っていた枝を熊に投げる。
枝が熊に当たるとマルコスはワープをし、そして腕を熊の頭に向け、
「ちょっと痛いよー」
ードガン！！
ちょっとどころではない音を立て、熊を殴った。しかも地面にヒビ入れてるし。
『マルコース、ちょっとやりすぎ。地面割れてる割れてる』
「ごめんごめん、これでも調整したんだけどさー」
にへらと笑うニート…マルコスのバグは“攻撃力が高すぎる”バグ。
アタッカーの火力トップの忠臣とタンクの火力トップのグスタフでさえ敵わないほどの火力の高さ。
最初に会ったときは屋敷の扉を粉砕するレベルで力の調整が下手だったが、前よりかはマシになっている。
しかし、戦いの方はやはり調整が難しいっぽい。
「ん〜？A〜なんか熊の中に誰か取り込まれてる。黒いコートみたいなのが…」
「誰だ？ルチアーノのおっさんとかか？」
『色で判別するな色で』
「……！(13の腕を引っ張る」
熊の背中から、出ている黒いコートをマルコスが引っ張ると、「待って！」とそちらに向かっていく私達に声をかける。
「…リリカちゃんは見ないほうがいいかも」
「…？」
『どしたのマルコス』
「この人…アダムさんなんだけど…目が…無い」
「は？目が無い？」
私は倒れているアダムのそばに近寄り、顔を見ると、あの金色の綺麗な目が無く、本来目がある場所には黒い穴しかなかった。
よく見ると、目の下には血が流れた跡があり、何かの切り傷が目の周りにあった。
容姿もそのままでても冷たい。
しかし人としての体温はある…。
『こいつ…バグじゃなくて…目を抉られたのか…』
初めて、バグでは無い奴が現れたのだ。
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から傘(プロフ) - この作品すごく好みでした、次の話も期待しています!! (2020年3月14日 4時) (
レス) id: 3a0b2e4785 (このIDを非表示/違反報告)
青蛇(プロフ) - 旅人さん» ありがとうございます。自分的にも気に入っている世界観なのでコレからもお楽しみくださいませ (2019年2月6日 20時) (レス) id: c680f9d767 (このIDを非表示/違反報告)
青蛇(プロフ) - ペンギン太郎さん» ありがとうございます。唯一バグが無いキャラなので性格を少し濃いめ？にしました。アダムも出てくる予定はあるのでお楽しみ下さいませ (2019年2月6日 20時) (レス) id: c680f9d767 (このIDを非表示/違反報告)
旅人(プロフ) - とても楽しく拝見させていただいてます！あまり見ないストーリーと(元からではありますが)個性豊かで魅力的なキャラ達に心奪われました… 尊すぎる 無理のないよう、更新頑張ってください！ (2019年2月6日 20時) (レス) id: 42db0291b9 (このIDを非表示/違反報告)
ペンギン太郎(プロフ) - ここのアダムが変態っぽくてすごく好き…応援してます！無理しない程度に頑張ってください！ (2019年2月6日 7時) (レス) id: a451b06430 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青蛇 | 作成日時：2018年11月8日 21時
