第2話 ページ4
一回、バグにやられたら消えるかと考えたが、やられて消えるのはなーんか嫌なのでその考えはやめた。
『13とマルコスはとりあえず忠臣を屋敷に。アレはリリカに任せる。私がリリカを“止める”から』
「うん、よろしくね。ぜっっったいに無理させないでよ！？」
「てめーが倒れたら今日の俺の飯が無くなるからな」
2人は担架を担ぎ、屋敷の方に走っていった。
『私ってそれだけの価値？まあいいや。リリカ…好きに“叫んで”いいよ』
私がそういうとリリカはにっこりと笑い、イレギュラーバグの方に顔を向け…息を吸い、口を開けた。
「ーーーーーーキャアアアアアア！！！」
リリカが叫ぶと周りの細い木が割れ、そしてその叫び声は海の水面を軽く割り、イレギュラーバグに襲いかかり…そして爆発して消えた。
『もういいよリリカ。お疲れ様』
私はリリカの口を腕で覆った。
するとリリカはピタッと声を出さなくなった。
これがリリカのバグ。
魔法ステッキが使えない代わりに…“魔法が含まれた声を発する”。
そして本人が叫ぶと相手を無力化させ、聞き続けると聞いた相手は消滅する。
敵限定だけど。
口を塞げば魔法も止まる。
ふつうに喋ると相手に少しずつダメージが当たるので彼女はあまり喋りたがらない。
彼女は喋れない代わりにジェスチャーや字を書いてコミュニケーションをとる。
「ーー？」
『ああ、良かったよ。また強くなったねリリカ』
私はリリカの頭を撫で、リリカはうれしそうな顔をし、私たちは屋敷に戻った。
ーーー
屋敷に入ると、大広間が見事にグチャグチャになっていた。ああ、お気に入りの椅子が見事に一刀両断されている。
リリカは私の後ろにいる。
「おい落ち着けよ！ここはもう“上”じゃねーんだ！」
「離せ！我は戻るのだ！」
「でも僕より弱い力じゃ離せらんないよ〜」
と、暴れている忠臣の上に乗っているマルコスが体を抑え、刀を持つ手を抑えている13がいた。
わぉ、“本来なら”アタッカートップの火力が見事に抑えられてる。
『やっぱりみんな最初はこうなるよね…。
落ち着いて聞いてられるかわかんないけど、ここは#コンパス内のデータの隅っこ。
そしてあんたは私たちと同じバグ。
“上”に“バグ”として消されてゴミ箱に流されようとしてここに流れ着いた。
あんたも捨てられたんだよ』
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から傘(プロフ) - この作品すごく好みでした、次の話も期待しています!! (2020年3月14日 4時) (
レス) id: 3a0b2e4785 (このIDを非表示/違反報告)
青蛇(プロフ) - 旅人さん» ありがとうございます。自分的にも気に入っている世界観なのでコレからもお楽しみくださいませ (2019年2月6日 20時) (レス) id: c680f9d767 (このIDを非表示/違反報告)
青蛇(プロフ) - ペンギン太郎さん» ありがとうございます。唯一バグが無いキャラなので性格を少し濃いめ？にしました。アダムも出てくる予定はあるのでお楽しみ下さいませ (2019年2月6日 20時) (レス) id: c680f9d767 (このIDを非表示/違反報告)
旅人(プロフ) - とても楽しく拝見させていただいてます！あまり見ないストーリーと(元からではありますが)個性豊かで魅力的なキャラ達に心奪われました… 尊すぎる 無理のないよう、更新頑張ってください！ (2019年2月6日 20時) (レス) id: 42db0291b9 (このIDを非表示/違反報告)
ペンギン太郎(プロフ) - ここのアダムが変態っぽくてすごく好き…応援してます！無理しない程度に頑張ってください！ (2019年2月6日 7時) (レス) id: a451b06430 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青蛇 | 作成日時：2018年11月8日 21時
